大事故で厄払いできたのか、6試合ぶりに予選を突破し上位に入った前田久仁子

国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の最終日。10位タイからスタートした前田久仁子が、この日イーブンパーでラウンドし、通算1オーバーの16位タイでホールアウト。アテストを終え、クラブハウスに引き上げてきたときは苦痛に耐える表情だった。

実は前田は先週の日曜日に、自身で車を運転中に信号が青に変わったので発進した直後、後方から追突事故をもらってしまった。“コツン”程度ならまだしも、半年前に購入した高級車のレクサスが大破し、廃車になるほどの大事故だった。

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腰と首を痛めてしまい、医者の診断は頚椎捻挫と打撲。痛みは2日後にピークを迎え、何とか歩けるので今週の大会に出場することを決意した。師匠の芹澤信雄プロに相談したところ、「無理はしないほうが良いが、ゴルフができるのなら出てみれば。当たり週（事故のこと）だからゴルフも当たるんじゃない」と言われてきた。

「スイングは横の運動だから、問題はないのですが、ボールを拾ったり、ティアップするときの前屈運動が辛いです」。無理はしないほうが良いのではと筆者がいうと、一拍置いてから「休んでいる場合でもないんですよね…」とうつむきながら答えてくれた。

前田は昨年、賞金ランキング50位に入り、2004年から5年連続で賞金シードを獲得してきた。今季は、4月に開催された「フジサンケイレディス」で3位タイに食い込んだが、翌週から先週まで5試合連続で予選落ちを喫していた。賞金ランキングは32位につけているが、油断できる位置ではない。連続予選落ちが途絶えたことは、ある意味厄払いができたのかもしれない。