11年ぶりの女王復帰も!?今季2勝目の福嶋晃子
2008/07/20 17:47
見事な逆転勝利で今季2勝目を挙げた福嶋晃子の会見場での第一声は、「良く分からないうちに勝ってしまいました(笑)」だった。スコアは出ていても、自分本来の感覚でプレー出来ていないという福嶋は、「あまり良くなかったので、何も考えずに18ホールを回ろうと思いました。ただ目の前のショットのことだけ考えて、スコアがいくつかも分からなかった」と振り返った。
初めてトップに並んだ8番。だが、続く9番の第2打は「距離とか良く分からないまま打ってしまって」と、グリーン奥のカラーとラフの境目に止まる。そこからのアプローチを5m程オーバーして、返しのパットも外してボギー。追いついた直後の流れとしては最悪だったが、「ボギーでも、バーディでも関係ない。次のショットのことだけ考えた」と、ミスを引きずることは無かった。
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前日の夕方は、甥っ子や姪っ子たちと、近くの釣堀に行ってリフレッシュ。ニジマスを20匹近く釣り上げ、「凄く楽しかったです」と笑う。オンとオフの切り替えが秀逸だ。成長するにつれトーナメントのことを理解し始めた子供達の声援も、「プレー中は力むので、(応援に応えたい気持ちを)抑えて、目の前の1打に集中した」と、さらりとかわす。
ショットが不調の中で、勝因にあげたのは気持ちの強さ。「みんなに負けないくらい強い気持ちでやった」と福嶋。好調時は何も考えずに自然と出来るが、不調の時も同じ強さを保つのはベテランの技といえるだろう。「10年位前には自分をコントロール出来ていたけど、今はまた出来始めている感じがする」と、96年、97年と連続で賞金女王を獲った頃を引き合いに出した。
現在は体、とくに腰には不安も痛みも無いという。暑い夏場の方が体にも良いようで、この好調さはしばらく続きそうだ。「今日は勝てたけど、来週とか次の試合に繋がるゴルフの内容ではなかった」というが、それでも勝ってしまうのだから恐ろしい。(編集部:今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka