シード権争いとQTへの準備が始まる
国内女子ツアーはシーズンの終盤に入り、今週の「伊藤園レディス」を含め残り3試合となった。最終戦の「リコーカップ」は賞金ランキング上位25位までと優勝者しか出場できないため、シード権獲得を目指す選手にとっては実質今週と来週の2試合で結果を残さなければならない。
ステップアップツアーの「穴吹工務店レディースカップ」で優勝した櫻井有希は、「マスターズGCレディース」から4試合のレギュラーツアー出場資格を獲得。その初戦で4位タイに入り615万円を獲得。しかし、その翌週の「樋口久子IDC大塚家具レディス」は大会前日に腰痛のため欠場することになった。突然に痛みにしばらくはクラブを振ることができず、練習を再開したのは2週間後となった。
<< 下に続く >>
痛みが残る状態だが、今週は「せっかく試合に出られるので出場します」と腰をかばいながらスイングを行っている。現在、賞金ランキングで74位につけているため、50位以内のシード権も視野には入れているが、腰の状態を考えると、シーズン終了後に行われる来季の出場資格を争うQT(クオリファイトーナメント)に向けた調整をメインに考えている。
櫻井がステップアップで優勝した翌週の「ウッドワンレディースカップ」で優勝した森桜子は、「樋口久子IDC大塚家具レディス」からレギュラーツアーに出場。42位タイに入り35万円を獲得したが、シード獲得にはほど遠い状態。「今はレギュラーツアーの雰囲気や、どこで気合を入れるべきかなど、試合感を身に着けることを心がけます」。
プロテスト合格後、ステップアップ5試合に出場してきたが、レギュラーツアーとは雰囲気や選手のレベルなどが桁違いだと認識した森。シード権獲得よりも、やはりQTへの調整を考えながらの試合出場だと話す。森はステップアップで優勝する直前から坂詰和久氏にスイングを見てもらっている。今までコーチをつけたことがなく、全て独学でゴルフを覚えてきた森のゴルフは、坂詰氏によるとかなりハイレベルだと話す。
調子も良いという森は、調整といいながらも今週、来週で優勝争いを展開するかも知れない。賞金ランキング50位以内に入るには、総額で1500万円を超えなければならない。森は2試合で1勝、もしくは2試合とも単独2位に入るしかシード権を獲得する可能性はない。(編集部:本橋英治)