突然準備された誕生日ケーキに思わず笑顔の櫻井有希

国内女子ツアー「伊藤園レディス」の大会2日目。ちょうどこの日の11月15日が20歳の誕生日となる櫻井有希は、大会主催社の伊藤園からバースデイケーキがプレゼントされた。櫻井は今大会に出場するかを直前まで悩んでいた。それは、2週間前に開催された「樋口久子IDC大塚家具レディス」にエントリーしていたが、試合前日に腰痛に見まわれゴルフのスイングができなくなってしまったからだ。

10月に行われたステップ・アップ・ツアー「穴吹工務店レディースカップ」で優勝した櫻井は、レギュラーツアーの「マスターズGCレディース」から4試合の出場資格が与えられていたが、突然の腰痛に今週も試合を欠場することを検討。しかし、せっかくのチャンスだし、シーズン終了直後に行われる来季の出場資格を争う「クオリファイトーナメント」に向けても試合感を失わないようにと、コーチの堀尾研二氏と相談し出場することを決めた。

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水曜日の指定練習日には、ティグラウンドでティペグを指すのもやっと。カップインしたボールは自分で拾えず帯同キャディに拾ってもらうこともあった。ドライバーの飛距離は200ヤードがやっとで、これでは予選通過は難しいと自分でも思っていた。

ところが初日を2アンダーの15位タイで終えると、2日目には前半こそ2ボギーでスコアを落とすが、10番パー4で2打目を直接カップインさせるイーグル。その後も4つのバーディを奪い6アンダーで10位タイまで浮上してきた。櫻井の現在の目標は、今週と来週の2試合で賞金を800万円以上稼ぎシード権をつかむことだ。

ラウンド後、多くの知人やファンの方々から誕生日プレゼントをもらいご機嫌な櫻井に、10番でのイーグルの内容を聞くと「あれは完璧でした！」と言うが、キャディに確認すると「狙いよりだいぶ左に行ったんですが、キックが良くて真横からカップに入りましたよ」と。それでも櫻井は嬉しそうに「自分へのご褒美ということで」という話にまとめた。

そして、全選手がホールアウトした後に、報道陣のカメラの前でケーキを食べた櫻井は、20歳になった抱負や目標を聞かれると「とりあえず20歳になったのでお酒を飲んでみたいです。あとは、女性として大人の仲間入りをするので、それなりに成長したいです。ゴルフ？？急には変われないですね」とさわやかに取材に応じた。（編集部：本橋英治）