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「全英」制覇のスパート力は健在 渋野日向子の強すぎる後半

◇国内女子◇北海道meijiカップ 2日目(10日)◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6531yd(パー72)

予選ラウンド2日間で、前半9ホールの1バーディ、3ボギー(2オーバー)に対し、後半は6バーディ、ノーボギー(6アンダー)。「最近は後半にスコアを伸ばせている」という渋野日向子のスコアだ。

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この日も1つ落として折り返し、終盤で3バーディを奪ってラストスパート。通算4アンダーの9位に浮上した。後半にアクセルを踏み込むスタイルが、持ち味になりつつある。

何といっても前週の海外メジャー「AIG全英女子オープン」で、後半の強さを鮮烈に印象づけた。前半は4日間で7バーディ、5ボギー1ダブルボギーのイーブンパーにとどまったが、後半は“無傷”で18バーディを奪取した。これで「全英」初日から、6ラウンド連続で後半ノーボギーを続けていることになる。

今季2勝目を挙げた7月「資生堂アネッサレディス」(4日間)でもラウンド前半の5バーディ、2ボギー(3アンダー)に対し、後半は11バーディ、2ボギー(9アンダー)とやはり数字は跳ね上がる。

7位で終えた翌週の「ニッポンハムレディス」(4日間)でも前半は4バーディ、3ボギー(1アンダー)、後半は12バーディ、3ボギー(9アンダー)と同じ傾向だった。

かねてスロースターターを自認する渋野だが、後半の強さについて明確な理由を説明することは難しい。「気合いが入るのか、早く帰りたいからなのか分からないけど…」と冗談も交えつつ、それでも「自分に対してまったくプレッシャーをかけていないのが良いのかも」と思い当たる節はあるようだ。

凱旋試合として臨む今週も「絶対に注目されているけれど、プレッシャーに感じてなくて、なんとも思っていない」。快挙達成の前から変わることなく、自然体を貫けている。

「アネッサレディス」で優勝をともにし、今週もバッグを預かる門田実キャディは「本人の中で修正能力が高いんでしょうね」と分析する。渋野も「(前半の)9ホールでだんだん体が動いていけばいいかな、という感じ」と、後半に向けてプレーの照準を少しずつアジャストしている意識はあるようだ。

そして、周囲の状況がガラリと変わってもプレッシャーに感じない強じんなメンタル。門田キャディは「資生堂から何も変わりません。大したものです」と感心しきり。首位と5打差で迎える最終日、サンデーバックナインに注目だ。(北海道北広島市/塚田達也)

塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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