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俺は出る!池田勇太はなぜリオ五輪へと向かうのか?

112年ぶりにオリンピック競技に復活するゴルフは、危機に陥っている。リオデジャネイロでの開催で、ジカ熱感染、治安、過密日程などの懸念が広がり、世界ランク上位のジェイソン・デイ(オーストラリア)、ロリー・マキロイ(北アイルランド)らに続いて、日本の松山英樹も出場辞退を表明した。日本勢で2番手の谷原秀人も回避を示唆。代表入りが濃厚になった池田勇太(日本勢3番手)は4日、国内メジャー「日本プロ選手権」のコースで「(本来の圏内の)2番手まで上げたい」と意気込んだ。

晴れやかではない。自分でも認める頑固者は「出るべき人(上位選手)が出ると思っていた」と努めて冷静に断言した。だが、本来出場権を獲得する上位2選手にその意思はない。自身は「やっぱり、スッキリ決めたいね」と改めて出場の意思を示し、代表決定前最後の試合となる今週の試合で世界ランクを日本2番手まで上げるつもりだ。

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もちろん、辞退した選手を責めるつもりはない。「それぞれ、いろいろあると思うし」と説明する。実際のところ、池田本人だって決して不安がないわけではないのだ。「本当にやばい地域とかもあるらしいし…」と心情の一端を吐露した。

プロとして五輪に出場することに違和感もある。金メダルをとっても、ツアーの賞金は加算されない。賞金を稼いでナンボの世界で育った。「俺らはプロだからね。判断は難しい。五輪の位置ってどこだろうね?メジャーよりも上かな?下かな?」。多くの選手と同様、池田も自身にとっての五輪の意義は明確にできていない。「選手側も、ツアー側も、そこまでの(意義を明確にする)準備ができなかったね」と落ち着いて振り返った。

ここまでのマイナス要素を感じながらも「俺は出る」で一貫するその姿勢は、ある種の使命感で支えられていた。「でもさ、オリンピックを起爆剤に出来なかったら、本当に終わりかもしれない…」。曇った表情で吐き出した言葉は、人気低迷が叫ばれる国内男子ツアーで、選手会長として3年間奔走した男の偽りのない気持ちだろう。

だからこそ、強調した。「やらないと(出場しないと)いかんでしょ。誰かがやらないと、何もわからないんだから。まだ、誰もわからないんだから。出て、感じて、それを伝えないと」。

位置付けすら不明確なままだが、だからこそ、みんなに伝える使命がある。そう語るまっすぐな視線は、4年後に向けられている。ゴルフは少なくとも東京五輪まで競技として行われることが決まっている。「東京に向けて、伝えないと。出たい選手がいなくなってるかもしれないよ」。

相次ぐトッププロの出場辞退に、「五輪ゴルフをアマチュア競技に」という声すら出始めた。「でもさ、(プロが)出てみて、いろいろな意見を出して、それでもアマチュア競技にした方がいいってなったら、そう変えればいいだけだと思うんだ」

池田は続けた。「みんな(報道陣)だって(リオは)怖いよね? 同じなんだよ。選手だって、メディア(報道陣)だってみんな同じ(怖いん)なんだよ。でも、みんなで協力して伝えないと、ゴルフ界を盛り上げないと」。自他ともに認める頑固者の言葉は最後、熱くなっていた。(北海道安平町/林洋平)

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