松坂大輔氏は2日連続「79」 “デビュー戦”は通算18オーバーで32位
2022年 ゴルフパートナー PRO-AMトーナメント
期間:05/19〜05/22 場所:取手国際GC(茨城)
「経験できずに終わるプロも、きっといる」 25歳アマの貴重な最終日最終組
◇国内男子◇ゴルフパートナーPRO-AM トーナメント 最終日(22日)◇取手国際GC(茨城県)◇東コース6804yd(パー70)
たった1組の違いで、緊張感も威圧感も何十倍もふくれあがった。アマチュアの中村鎌大(なかむら・けんた)さんが、予選会を勝ち上がって本大会に出場するのはこれが2度目。昨年の最終日は最終組の1組前で回り、今年は今平周吾、大槻智春と最終組でプレーした。
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「バックナインまでお客さんがついて歩く。見られるのも緊張しましたし、プロに迷惑をかけないようにとプレッシャーもありました」と、優勝争いに組み込まれた朝イチのティショットは、緊張のあまり左の林に飛んで行った。
イーブンパーからスタートしたが「82」をたたいて通算12オーバー。遅れを取らないように走り回りながら、プロ2人から色々なものを学び取ろうと必死だった。「大槻さんとは昨日も一緒に回らせて頂いて、攻め方が2日間で全然違った。同じホールで握るクラブも、ドライバーの振り方も。日ごとにつくっていっているんだなと学ぶことが多かった」
2020年に大学を卒業してツアープロを目指す25歳。今は男子プロの芹澤信人が運営するアカデミーで教わっている。『オレがゴルフをできるうちにプロになれ』とはっぱをかけられたが、2度挑戦したQTはセカンドステージで敗退。QT挑戦は3度をひとつの区切りに決めていて、これが最後と覚悟をもって迎えた年に、プロの優勝争いを間近で見るチャンスを得た。
「プロになっても、最終日最終組でプレーできるのは限られた人だけ。経験できずに終わる人もきっといる」。優勝した今平周吾は、アマチュア時代にコースで見かけてからずっと憧れの存在だった。プレーを見ながら勉強してきた存在が、目の前で優勝争いを淡々と演じている。「戦う土俵が全然違う。重圧感が本当にすごかった」。痛いほど感じたのは、圧倒的な実力差と「いつかはプロとして、同じ土俵で」という思い。「82」のスコアカードを握りしめ、プレーオフに向かう今平の背中を見送った。(茨城県つくばみらい市/谷口愛純)
谷口愛純(たにぐちあずみ) プロフィール
1992年生まれ。社会部記者、雑誌の営業その他諸々を経てGDOに入社。ゴルフは下手すぎて2017年に諦める。趣味は御朱印集めと髪色を変えること、頭皮を想って最近は控えてます。