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東京五輪仕様の“お披露目” 金メダルへ霞ヶ関CCが仕掛けた罠は?

2020年東京五輪ゴルフ会場の霞ヶ関カンツリー倶楽部(東コース/埼玉県)で、2年ぶりに「日本ジュニアゴルフ選手権」が開催された。昨年9月に終わったコース改修後、メディアが集まる初めての試合で、五輪仕様のお披露目となった。その全貌は、いかなるものか?

改修のポイントは「距離」と「1グリーン化」の2つ。7、8年前に会員から改修に向けた意見が出た。東京五輪会場に決まって拍車がかかり、一昨年10月に自費で開始した。国際ゴルフ連盟(IGF)からの「距離を伸ばし、グリーンを1つに」という要望に応じ、全長を484yd伸ばして7466ydのパー71とし、2グリーンから1グリーンに変更した。

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芝も張り替えた。何よりティから眺める景色がまるで違う。3つのロングホールのうち2つが600ydを超え、最長は640ydの5番。500ydを超すミドルホールも2つある。改修前にラウンド経験のあるジュニアからは「長くなって難しい…」との意見がポロポロ。優勝スコアは2年前の7アンダーから、今年は1アンダーになった。

霞ヶ関CCはそもそも、国内有数の名門プライベートコースだ。改修の結果、一般のアマチュアにとって“難し過ぎる”印象を与えるのではないのか?との疑問もわく。だが、支配人の今泉博氏は「改修は『トッププロには難しく、アマチュアには簡単に』というテーマで行った。それに沿った形で完成できたので大丈夫」と胸を張る。

一見矛盾するようなこのテーマを実現させた最大の工夫が、バンカーの配置だ。1グリーンにしたことで数は「7、8割程度に減り、80個ほどになった」が、「多くをティから300yd付近に作った。いままで以上に大きくして、深さも出した」という。

トッププロにとっては1Wの飛距離と重なり、厄介な障害となる。だが、キャリーで300ydを飛ばすアマチュアは少ない。男子15-17歳の部で優勝した鈴木晃祐は平均飛距離270ydで、「僕の飛距離だとバンカーまで届かないことが多いから、そこまで圧迫されなかった」と振り返った。

今泉氏は、3年後のスポーツの祭典に「ティショットの落としどころはカギになる。刻むのかは勝負の分かれ目になると思いますよ」と思いをはせる。「これからも準備が続きますが、プロにとってもアマチュアにとっても良いコースになったと思う」と自負した。(編集部・林洋平)

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