2020年 ユーラムバンクオープン
期間:07/15〜07/18 場所:GCアダムスタル(オーストリア)
スタルターが「ユーラムバンクオープン」でツアー初制覇
4打差を逆転したジョエル・スタルターが、リチャード・マンセルに2打差をつけて「ユーラムバンクオープン」を制覇し、ヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。
54ホール終了時点で首位に立ったロバン・スシオ・シエグリスを追う状況で最終日を出たフランスのスタルターは、同胞のシエグリスがGCアダムスタルのフロントナインを4オーバーとするなか、10番でこの日2つ目のバーディを奪って首位に立った。
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スタルターは14番をボギーとして、最終組でラウンドしていたマンセルに並ばれたが、15番でバーディを奪って盛り返すと、上がり3ホールをパーで切り抜け、通算14アンダーとした。
「とてもタフな日でした。一日中雨が降っていた」とスタルター。「僕は、“よし、毎ショット、ベストを尽くして、天気やコンディションに対してイライラするのはやめよう。全員がタフなのだから”と考えた。ガールフレンドが僕のメンタルを正しい状態に保ってくれ、とにかく良いショットを打ち続けました。13番でリードしているのを知り、かなり驚きました。最終組に何が起こったのか知りませんでしたから、そこから少しナーバスになりました。最後までプッシュするよう心がけ、それをやり遂げることができたので、とても満足しています」
「14番はフェアウェイから残りは130yd。50度(のウェッジ)でソリッドなショットを打ち、自分の思う通りのショットが打てたが、グリーンをオーバーさせてしまった。あれはアドレナリンだと思う。寄せワンで上がれませんでしたが、あれは起爆剤になった」
「15番は素晴らしいバーディでした。グリーン手前からの難しいチップショットを30㎝に寄せたが、きょう一番のショット。あの瞬間は特別でした。プレッシャーにおしつぶされることなく、アグレッシブなプレーができることを証明できた」
先週の「オーストリアオープン」でツアーデビューを飾り、今大会がツアー2戦目となったマンセルは、オーストリアアルプスに降りしきる雨と格闘するなか、16番でボギーをただき、この日を1オーバーでラウンドしてスタルターに初優勝を譲った。
今週は婚約者のフローラさんがキャディを務めたため、この勝利はスタルターにとってさらに甘美なものとなった。「彼女にはかなり助けてもらい、1週間を通して僕を精神的に良い状態に保ってくれた」とスタルターは加えた。「きょうのような日は、大きな助けになった。この勝利は彼女抜きでは成しえなかった」
スタルターは9年前にGCアダムスタルで開催された「オーストリアアマチュア選手権」を制覇しており、ここで勝利の美酒を味わうのは、これが2度目。「2011年は米国の大学から帰ってきたところで、素晴らしい年ではなかったが、ここで開催されたオーストリアアマチュアを獲ることができ、軌道修正ができた」とスタルター。「その後、大学で大きな成果を収めることができた。9年後にまたここへ帰ってきて優勝できたのは、特別なこと」
「僕は(下部)チャレンジツアーのシード権を持っていたが、ヨーロピアンツアーの勝者になれた。これはプロ転向後、最大の夢でした。素晴らしい」
3位にはシエグリス、スウェーデンのクリストファー・ブロムストランド、そしてドイツのアレクサンダー・クナッペが入り、6位タイにはフランスのジュリアン・ブルン、南アフリカのギャリック・ヒッゴ、そしてオランダのユースト・ラウテンが入った。
来週のヨーロピアンツアーはニューカッスルのクローズハウスへと舞台を移し、6大会で構成されるUKスイング初戦の「ベットフレッドブリティッシュマスターズ」が開催される。