5人に年間王者の可能性 ドバイでシーズン最終戦
2019年 DPワールド ツアー選手権 ドバイ
期間:11/21〜11/24 場所:ジュメイラ・ゴルフエステーツ(UAE)
「レース・トゥ・ドバイ」年間王者へのシナリオ
31カ国を巡り、47大会を経た「レース・トゥ・ドバイ」のトップに君臨できるのはただ一人である。
2019年「ロレックスシリーズ」第8戦にしてシーズン最終戦に臨む選手で、年間王者の可能性を残しているのは以下の5選手であり、彼らの欧州ナンバーワンへのシナリオは次の通りである。
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1)ベルント・ヴィースベルガー(4802.4ポイント)
このオーストリア選手にとって、今年は何と素晴らしい1年になったことか。手首の負傷により7カ月の戦線離脱を強いられた34歳は、母国に初めて「レース・トゥ・ドバイ」のタイトルをもたらすべく、ポールポジションで「DPワールドツアー選手権」を迎えることとなった。
イタリアとスコットランドでの「ロレックスシリーズ」2勝を含む今季3勝を挙げたヴィースベルガーは、年間ランキング2位のトミー・フリートウッドに723ポイント差をつける優位に立ったままシーズンの最終週を迎える。端的に言うと「DPワールドツアー選手権」で優勝するか、単独2位に入れば「レース・トゥ・ドバイ」を勝ち取ることになる。
2)トミー・フリートウッド(4079.8ポイント)
最も上機嫌で中東に乗り込むのは、先週22カ月ぶりの優勝を遂げたイングランドのトミー・フリートウッドである。
41戦連続で予選通過を果たすなど驚異的な安定感を見せてきた28歳は、先週「ネッドバンクゴルフチャレンジ」で最終日に3イーグルを奪い、プレーオフのすえ大会制覇を遂げたのである。この結果、フリートウッドは2017年以来、2度目の「レース・トゥ・ドバイ」制覇を狙える位置で最終戦を迎える。
3)ジョン・ラーム(3898.3ポイント)
上位2人をわずかな差で追うのは、まだまだ戦いをあきらめていないスペインのラームである。ラームは「ロレックスシリーズ」で3勝している唯一の選手であるばかりでなく、これまで出場した「ロレックスシリーズ」9大会中、7大会でトップ5入りを果たしている。2年ぶり2度目の大会制覇もかかる。
4)シェーン・ローリー(3613.0ポイント)
今週の結果に関わらず、アイルランドのローリーは今後、2019年を素晴らしい年として振り返ることになるだろう。「ロレックスシリーズ」初戦の「アブダビHSBCチャンピオンズ」でシーズン1勝目を挙げた32歳は、ロイヤルポートラッシュでの「全英オープン」を6打差で制覇した。2019年を思い出深いキャリア最高の1年としたのである。
5)マシュー・フィッツパトリック(3321.0ポイント)
最も望みは薄いながら、フィッツパトリックも「レース・トゥ・ドバイ」制覇の可能性を残している。今季、このイングランド人選手がヨーロピアンツアー6勝目をあげることはなかったが、2位に4回入ったことで、ヴィースベルガーを逆転する可能性を残して最終戦を迎えることができた。
それを実現するには「DPワールドツアー選手権」を制覇しなければならず、更にヴィースベルガーが4位タイ以下、そしてフリートウッドが2位タイ以下に終わるという条件が揃わなければならない。
※「レース・トゥ・ドバイ」制覇を成し遂げられなかったとしても、年間ランキングでトップ5に入った選手には500万ドル(約5億4200万円)のボーナスプールが分配される。今週の大会に出場する選手では、年間ランクで37位につけるアドリ・アーナス(スペイン)まで、数字的にはボーナス支給のトップ5入りの可能性が残されている。