【WORLD】タイガー・ウッズが辿る道
ファイナルシリーズへ向けた戦い
新たなクライマックスとして設定された“ファイナルシリーズ”の導入により、一層面白いものになるであろう2013年のレース・トゥ・ドバイ(ヨーロピアンツアー賞金王争い)は、現在、地球を横断するゴルフ的な冒険の旅の序盤にあり、“デザートスウィング”と称される砂漠での3連戦を終え、南アフリカの地へ戻ってきた。
25カ国において合計46試合が開催される今季のヨーロピアンツアーは、BMWマスターズ(総額700万USドル)、ワールドゴルフチャンピオンシップHSBCチャンピオンズ(総額850万USドル)、トルコオープン(総額700万USドル)、DPワールドツアーチャンピオンシップ(総額800万USドル)の4大会から成る合計金額3050万USドルの“ファイナルシリーズ”にて完結することになる。
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ヨーロピアンツアーの選手達は皆、レース・トゥ・ドバイでの375万ドルのボーナスの上乗せを目指し、DPワールドツアーチャンピオンシップへの参加資格を獲得したいと願っている。しかしそれには、ファイナルの3大会のうち2大会へ参加をしなければならない。この規則は、当該3試合全てへの出場が認められている選手達に適用される。
更に、パースインターナショナルチャンピオンシップを完了した時点で、レース・トゥ・ドバイの成績は1ユーロ1ポイントに換算される。“ファイナルシリーズ”の最初3試合でプレーした選手には20%のポイントボーナスが加算される。このボーナスはDPワールドツアーチャンピオンシップの前に、各選手に合計点順に与えられ、それによりレース・トゥ・ドバイで勝利するチャンスが増加するか、あるいはボーナスの割当て額が増加することになる。
ヨーロピアンツアー最高責任者のジョージ・オグラディは「“ファイナルシリーズ”の導入とそれに関連した構造の変更は、シーズンの終盤に更なるドラマや興奮をもたらしてくれるだけでなく、レース・トゥ・ドバイ自体をより高めてくれるでしょう」と述べた。
ファイナルシリーズは10月24日~27日の日程で中国上海のマラレン湖GCで開催されるBMWマスターズから始まる。これは、5月にウェントワースクラブで行われるPGAチャンピオンシップ、6月にミュンヘンで開催されるBMWインターナショナルオープンに続くBMWが冠スポンサーとなる今季3つ目の大会となる。
BMWマスターズで昨年優勝したのはスウェーデン出身のライダーカッププレーヤーであるピーター・ハンソンである。また2013年の大会は78選手によって争われることになるが、これは、世界ランク60以内の選手、中国ゴルフ連盟の14選手、3人の大会招待選手、そしてレース・トゥ・ドバイに準じて選ばれる残りの選手によって構成されることになる。
BMWのスポンサー及び広報部長エックハード・ウァニエックは「昨年、初開催となった上海マラレン湖でのBMWマスターズトーナメントは私達の期待を遥かに超えました。ゴルフのスポーツとしての宣伝はもちろん、大きく成長している中国市場に於けるBMWブランドの宣伝としても大きな役割を果たしました。また、ヨーロピアンツアーの新しいクライマックス、“ファイナルシリーズ”も歓迎します。これはBMWマスターズ並びに、世界のゴルフ協賛会社のリーダーとしての我々の地位の向上を強調するでしょう。総額700万USドルという規模によって、BMWマスターズは国際的なスポーツイベントの中でも非常に収益のある大会となります。レース・トゥ・ドバイが最終コーナーを回りホームストレートへと差し掛かったタイミングで開催されるこのトーナメントは、誰がシーズンのランキングトップに立つかを決定する上で重要な役割を果たすことになります。これはBMWマスターの名誉となります」。
“ファイナルシリーズ”2週目は上海から場所を移し、余山インターナショナルGCでのワールドゴルフチャンピオンシップへ。10月31日~11月3日に行われるHSBCチャンピオンズである。アブダビHSBCチャンピオンシップに続く、今年2度目のHSBCがメインスポンサーを務める大会だ。今季ワールドゴルフチャンピオンシップの最終戦となるこの大会は、初めてレース・トゥ・ドバイとしてもPGAツアー・フェデックスカップとしても有効とされることになった。参加する合計78名の選手には、今季のメジャーやWGCを制した選手はもとより、関連する全てのツアーの優勝者が含まれることになる。この他、世界ランクトップ50入りした選手達、レース・トゥ・ドバイ、フェデックスカップでトップの5選手、中国ゴルフ連盟の選手6名が参加する。昨年度の優勝はライダーカップ勝者、イアン・ポールターだ。
HSBCグローバル、スポンサー&イベント責任者ギレス・モーガンは「WGC-HSBCチャンピオンは最も重要な大会です。私たちが非常に誇りに思っているのは、重要なトーナメントで優勝した選手達、あるいはランキングトップ50入りした選手たちにのみ参加資格が与えられるという点です。これは上海に才能輝く選手達が集結するということが約束されるわけですし、その選手達がスリル満点のクライマックスとなる、ファイナルシリーズを戦うわけですから、非常に面白くなるでしょう」と述べた。
トーナメントプロモーターであるIMGゴルフの責任者であるガイ・キニングスは「2005年に初めてHSBCチャンピオンズを開催した時、HSBCとIMGはグローバルなゴルフのマップ上でのアジアの重要性がますます増加していることを知っていました。そして今私たちがこのような世界的に偉大なトーナメントを開催出来ることを喜ばしく思います」。
11月7日~10日に行われるトルコオープンはヨーロピアンツアーのインターナショナルスケジュールに加わったばかりの新しい大会であり、アンタルヤのモントゴメリーマックスロイヤルで開催される。本大会は、昨年エキシビションとして初めてヨーロピアンツアーに導入され、ライダーカップヒーローの一人であるジャスティン・ローズが優勝を遂げた。参加選手の78人は、ワールドランク50位、5人の大会招待選手、そしてレース・トゥ・ドバイに準じて選ばれる残りの選手によって構成されることになる。
トルコのゴルフ協会最高責任者であるアーメット・アガオグルは「トルコで初のヨーロピアンツアーの大会を開催できることを誇りに思います。特にスケジュールの上でも最も重要な日程に設定されていることも喜ばしく思っております。試合会場と、南トルコの海岸沿いは国際大会や観光に理想的な場所です」。
インターナショナルスポーツマネジメントのプロモーター、アンドリュー・チャンドラーは「トルコオープンは、レース・トゥ・ドバイで最後から2番目の大会となり、素晴らしいゴルフコースでプレーされますので、大いに人々を魅了し、シーズン終盤に花を添えるでしょう」。
これら3つの大会は、11月14日~17日に開催されるDPワールドツアーチャンピオンシップへ向け、“ファイナルシリーズ”をスリル満点のクライマックスへと変貌させるだろう。昨年、世界1位のロリー・マキロイは、レース・トゥ・ドバイと米国ツアー賞金リストの両方で栄冠に輝く驚異的なシーズンを送った。最後はジュメリアーゴルフエステートのアース・コースで、最終5ホール連続バーディを奪い優勝を飾った。この大会へは、トルコオープンの後、レース・トゥ・ドバイでトップ60以上に入った選手のみに出場が許されることになる。
DPワールドのグループ最高経営責任者、モハメド・シャラフは「ツアーを協賛して5年目、そしてDPワールドツアーチャンピオンシップの冠ポンサーとして2年目になることを嬉しく思います。昨年ロリーが勝ち取ったダブルトップの座はなかなか真似できません。今シーズンのレース・トゥ・ドバイの成長と、ファイナルシリーズの衝撃が楽しみです。ヨーロピアンツアーのトップ60選手がドバイでの席を獲得します。これは非常にスリル満点のクライマックスが期待できます」。