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「例年に無い、素晴らしい成績」 井上透氏が総括/世界ジュニア

2013/07/20 14:52

米国カリフォルニア州・サンディエゴで開催された「世界ジュニアゴルフ選手権」が、19日(金)に4日間に渡った全日程を終えた。総勢37人が出場した日本勢は、男子7~8歳の部で清水蔵之介、女子9~10歳の部で阿部未来、女子11~12歳の部で手束雅が優勝し、3カテゴリーで世界一の座を手に。いずれも優勝者を派遣した国際ジュニアゴルフ育成協会(IJGA)の井上透代表理事は、「例年に無い、素晴らしい成績だった」と総括した。

これまでの同大会において、日本では“代表選手団”という概念は無かった。最高学年の15~17歳の部に限り日本ゴルフ協会(JGA)から数名が派遣されていたが、それ以外の部門はすべて個人単位での申し込み。高額な費用や不慣れな海外での滞在を考えると、二の足を踏む子供や家族が多かったことは、想像に難くないだろう。

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そんな状況を憂い、「日本のジュニアたちがどうすれば人間としてゴルファーとして成長できるかを常に考えていた。世界ジュニアという競技の適切な情報を、子供や親に提供したいというのが最初でした」という井上氏が代表理事となり、2010年にIJGAを発足。同大会を運営するサンディエゴゴルフ協会と掛け合い、同大会への“派遣権”を取得した。翌11年から日本各地で予選会を開き、通過者を同大会へ送る体制を構築。なお、今年からは15~17歳の部の対象選手もIJGAからの派遣へと移行している。

IJGAは派遣選手に対し、代表ユニフォームやキャップ、一部のゴルフ用品等を支給。選手や帯同する家族を含めた航空チケットや宿泊地の予約を代行し、現地の移動アテンドも行う。団体価格により発注コストも安く抑えられ、出場者の家族の負担も軽減できるわけだ。加えて、予選会を通すことでレベルの高いジュニアを各世代部門に送り込むことができる。その成果は数字にもしっかりと現れており、IJGA派遣の初年度となる2011年の優勝者は1人、12年が2人、今年が3人と増加の一途を辿っている。優勝している年代層が1つずつ上がっている点も、大きなステップを踏んでいる証明と言えるだろう。

「この年代は、5年後、10年後のゴルフ界の縮図と言えます。どの年代のカテゴリーでも優勝争いをして、各年代でニューヒーローを置くことが、ゴルフを人気スポーツとしてキープすることに大事なこと。今は韓国や台湾が取り上げられているが、5年後にはタイやフィリピン、中国なども台頭する時代が来る。その波に乗り遅れてはいけないし、今年でそれを見せられたのは良かった」と井上氏。

さらに、選手団結成による選手個々のメリットについても言及する。「チームの中で行う世代間交流は、技術向上や情報交換を行う上で必要なもの。ゴルフという個人スポーツの中で、日本代表という一体感の醍醐味や重みは、何ものにも代えがたいものです。お互いをリスペクトしている状態は、僕も心地良いですね」と続けた。今後もトップレベルの選手たちを数多く派遣し、日本のジュニア世代、引いてはゴルフ界全体の底上げを図っていく。(カリフォルニア州サンディエゴ/塚田達也)

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