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業界裏事情:米国空港内のゴルフショップ

2003/02/26 09:00

寒い冬に南国へゴルフ旅行。周囲からの羨望と嫉妬の眼差しに罪悪感を覚えるあなたは、帰りに空港でお土産ショップに足を運ぶことになる。友人には流行のゴルフウエアやロゴ入りのボール、子供にはキーホルダー・・・。

こんな理由からか、米国では空港内のゴルフショップが隆盛を極めており、中でもリック・リリー氏が展開する『Paradies Shop』と、ジェフ・セイラー氏の『In Celebration of Golf Store』が好調だ。

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リリー氏は、12年前よりジョージア州アトランタを本拠とする空港内ゴルフショップ『Paradies Shop』を、米ツアーのライセンス認可を得て展開し始めた。過去10年の間に店舗数を拡大し続け、今春までには41に増える予定という。空港中心に店舗展開を図るビジネスとしては全米で最大のものだ。

一方セイラー氏は、この業界では新参者だ。テキサス州サンアントニオにある氏所有の『News and Gift Shops International』社が、マリオットホテルのエグゼクティブ、ロジャー・マクスウェル氏のコンセプトを踏襲し、『In Celebration of Golf Store』を2年前にオープンした。アリゾナ州フェニックスのスカイハーバー国際空港にあるショップでは、豊富な品揃えで高額な商品まで陳列。ゴルフを連想させるチェスセットや、ゴルフスパイクに似せたスリッパまである。

通常の店舗を経営している人にとって、この2人は変わり者に思えるかもしれない。2001年9月11日に起きた同時多発テロ以来、旅行者は減った上、検査も厳しくなった。また空港内でのゴルフクラブ販売は禁止されており、ゴルフ業界も停滞気味。しかしリリー氏とセイラー氏は、それらを逆手にとった考えを持つ。

彼らが楽観的に構える理由として、『空港での待ち時間』がある。セキュリティが厳しくなったせいで検問にかかる時間が長くなった。これにより旅行者はより早く空港でチェックインを済ませるようになり、この余った時間で買い物をする消費者が増えているというのだ。まさに出店する条件が揃った環境といえる。

リリー氏曰く「待たされる時間が長ければ長いほど、旅行者は買い物をしていく」という。

空港での出店は、最低保証料が設定されている上、通常よりもコストがかかる。しかし売り上げは予想をはるかに超えるものだそうだ。セイラー氏によると、昨年スカイハーバー空港の2番ターミナルでは、搭乗前の旅行者の平均消費は1ドル86セントで、1平方フィートの売り上げに直すと814ドルだった。これは通常店舗での平均売り上げとされる1平方フィートあたり225ドルをはるかに凌ぐ数値だ。

同時多発テロ以降、2桁台の成長率を維持し続けている空港のゴルフショップの柱となっているのは、アパレルの売り上げだ。マクスウェル氏曰く「全売り上げの55%はアパレルによるものだ」と話す。

またリリー氏は、より男性に特化したショップ作りを考えている。また「5~6年前は、空港で流行のシャツが買えるなんて誰も思わなかったはずだ」と、成功を自画自賛。今後は、良い物件があれば下半期中にも3~4店舗を出店予定だ。

セイラー氏は、6月1日までにテキサス州サンアントニオとヒューストンの空港に、新たな店舗を出店予定。

セイラー氏
「この新規2店舗が成功すれば、来年は一気に5~10店舗の増加を計画している。全米中の空港が、こんな店舗の出店を望んでいるはずだ」

Golfweek

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