高校最後の大一番 ここが頑張りどころ！（提供：大会事務局）

◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 初日（27日）◇アマタスプリングCC（タイ）◇7502yd（パー72）

これが、水戸啓明高ゴルフ部の看板を背負って戦う最後のビッグイベントだ。「今年はずっと2位、ここで悔しさを晴らせたら」と隅内雅人の声に力が入った。

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茨城県出身で、水戸啓明高のゴルフ部一期生として入学した。地元にはゴルフ部名門高があったが、中学卒業の年、志望校はこぞって男子ゴルフ部員を募集しなかった。「どこに行こうとずーっと悩んでいたんです」と県外への進学も考えていたところ、「それなら、うちに来なよ」とゴルフ部を新設して招き入れてくれたのが水戸啓明高だった。

地元のゴルフ部員として活動し、2021年「日本ジュニアゴルフ選手権」3位、22年3月の「全国高校ゴルフ選手権春季大会」優勝と成績を残してきた。最終学年の今年は高校ゴルフ選手権と「関東アマチュアゴルフ選手権」で2位、日本ジュニア5位と優勝にあと一歩で届かなかった。

「自分のミスから優勝を逃して、ずっと2位が続くと思っていた。それをここで晴らしたい」と心に決めて臨んだアジアアマで、首位と3打差5位のスタートを切った。

後半は惜しいパットが続いてフラストレーションもたまったが、ボギーを打たず4バーディ「68」で切り抜けた。思い通りに決まってくれないパットが続くと、そこから崩れてしまうこともあったが、「きょうはいつもと違って、安全なマネジメントでパーを拾っていけた」と集中力が切れることはなかった。

もちろん、水戸啓明高初のアジアアマ出場選手。勝てば来年4月の「マスターズ」切符が手に入る。「懸かっているものの大きさがほかの試合と違うので、絶対頑張りたい」と、母校のためにもこの1週間に全力を注ぐ。（タイ・チョンブリ／谷口愛純）