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有村、熾烈なシーソーゲームを制し「今年はいける!」

2位の森田理香子に2打差をつけ、単独首位で「CAT Ladies」最終日を迎えた有村智恵。過去8度の優勝はすべて逃げ切りという得意の“優勝パターン”に持ち込んでスタートしたものの、最終18番まで予断を許さない緊迫した展開が続いた。

序盤は「今日が一番調子が良くて、攻めたい気持ちがあった」という姿勢が裏目に出る。3番、4番とアプローチがピンをオーバーしての連続ボギー。2打のアドバンテージは早々に無くなり、9アンダーで森田に並ばれる。その後は「落ち着いていった」とクールダウンしたものの、「今度はパットが入らなくなった」と決定的なリードを奪うことができない。

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森田に4回並ばれながらも、かろうじて首位の座をキープしていた有村だったが、15番(パー5)で森田がバーディを奪い、この日初めて2位に後退。しかし、上がり3ホールを残したところで有村の気持ちに1本の芯が通った。「このまま終わるのは嫌だ。調子が噛み合わないせいか迷ってのプレーが続いていたが、ここからは迷わずに行こう」。

そして、勝負の分かれ目となった16番。有村は残り151ヤードの2打目をピン左手前3mに乗せ、後半初のバーディ奪取。対する森田はボギーを叩き、再び1打のリードを奪い返す。そのまま通算11アンダーで辛くも逃げ切り、「毎ホールが勝負だと思っていた」という接戦を制して今季2勝目を手にした。

先月の「スタンレーレディス」から間もない勝利に、「去年は春先の1勝だけだったし、スタンレーではミラクルやラッキーがたくさんあった。今日みたいなしびれる展開ではなかったし、すぐにこういう勝ち方ができたので“今年はいけるかな”と思う」。苦しみながらの勝利は、有村に後半戦に向けて自信を植えつける貴重な1勝となった。(神奈川県箱根町/塚田達也)

2011年 CAT Ladies



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