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藤田寛之が逃げ切り、今季2勝目を手に!

◇国内男子◇ダイヤモンドカップゴルフ 最終日◇ザ・カントリークラブ・ジャパン(千葉県)7199ヤード(パー72)

2位に3打差のリードをつけて単独首位からスタートした藤田寛之が、2つのダブルボギーを叩くなど「73」と崩れたものの、終わってみれば2位に3打差をつける通算14アンダーで逃げ切り勝利。今季2勝目、ツアー通算13勝目を手にした。

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通算11アンダーの単独2位に、タイのキラデク・アフィバーンラト。藤田に付き合うようにサンデーバックナインでスコアを崩し、ツアー初優勝のチャンスを逃す結果に終わった。通算10アンダーの3位タイに今野康晴白潟英純、2週連続優勝がかかっていたジェイ・チョイ。通算9アンダーの6位タイに、藤本佳則兼本貴司が続いた。

藤田寛之を支える海外メジャーへの意欲>
通算13勝目は、強さを見せ付ける完勝ムードが漂っていた。2位に3打差をつけて迎えた最終日。藤田は1番で2メートルを沈めると、2番までに連続バーディ発進。同組の兼本、アフィバーンラトがなかなかチャンスを活かせない展開が続く中、8番では手前から3メートルを沈めて3つめのバーディ。ハーフを終えて2位との差を4ストロークに拡げていた。

ところが後半は慌しい流れ。11番で第1打を右に曲げてOBとしダブルボギー。14番では8メートルを沈めてバーディとするが、続く15番で再びつまずいた。フェアウェイから放った9番アイアンでの第2打はまさかのシャンク。右サイドのOBゾーンに吸い込まれ、2つめのダブルボギーを叩く。「予期せぬことで、頭が真っ白になった」と17番もボギー。それでも最終18番(パー5)では、ティショットを左サイドのバンカーに入れ、3打目に222ヤードを残しながらも、ユーティリティで放ったこの一打をピンそば20センチにつけてバーディフィニッシュ。なんとか逃げ切り「何回も今日はダメかと思った。最後はどうなるかわからなかった」と安堵の表情を見せた。

終盤のバタバタ劇に「1勝というか“0.8勝”みたいなもの」と苦笑いするが、「つるやオープン」に続く今季2勝目は、40歳に到達してから挙げた勝利としては7つ目となる。ベテランと呼ばれる域に達してから、その輝きは増す一方。それを支えるのが、“世界”への強い想いだ。「海外メジャーに出ると『もっとすごいのがあるんだ…』と思う。結果を出したい思いがあるが、やられて帰ってくる悔しさのほうがいつも大きい」。予選ラウンド128位と惨敗した昨年6月の「全米オープン」では「メジャーはムリなのか?」と、くじけそうになった。それでも今週月曜日(21日)にはその、今年の同大会に続く最終予選会を突破し、リベンジの機会を得た。また、「全英オープン」、「全米プロゴルフ選手権」への出場権もほぼ手中に収めた。

賞金ランクもトップに浮上し、初の賞金王戴冠へも前進したが「そこは通過点。立ち寄る駅ではないと思っている」と言う。直近の目標は「究極的には来年のマスターズ出場」だ。「日本人選手が世界に出て行かなければ。このツアーから、世界に発信したい」。衰え知らずのベテランが、日本ツアーを牽引する。

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