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2002年 全米オープン
期間:06/13〜06/16 場所:ベスページステートパーク ブラックコース(米国ニューヨーク州)

“10番スタート対策”と“調整”が目立った水曜日

試合開始を明日に控え、水曜日の選手たちの過ごし方はさまざまだった。注目のタイガー・ウッズは、いつものように早朝から練習ラウンドを開始したが、18ホールではなく、後半9ホールのみにとどめた。各選手とも、すでに練習ラウンドを重ねていること、高低差の激しいタフなコースで疲労も激しいことなどから、今日はタイガー同様、9ホールのみのラウンドにとどめる選手がかなり見られた。

全米オープンは1番ホールのみからの1ウエイスタート形式が伝統だが、今大会からは101年の歴史に終止符を打ち、1番と10番、両ホールからの2ウェイスタートに変わる。ベスページブラックコースはバック9にタフなホールが多いため、10番からのスタートがそれぞれのプレーにどう影響するかが注目されている。明日、10番ホールからスタートするタイガーは、今日の練習ラウンドでそのための予行演習を行なっていたのだが、終始笑顔が溢れ、プレッシャーを感じさせない明るい表情だった。

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日本人選手の動向にも多少の変化が見られた。昨日は丸山茂樹横尾要田中秀道片山晋呉の4名がともにラウンドしたが、今日は丸山だけが午前中にスタート。午後になって横尾が1人でスタートし、田中と片山はマット・クーチャーと3人で和気あいあいのラウンド。伊沢とアマチュアの清田太一郎はバック9だけをともにプレーした。

ところで、ベスページは同時多発テロが勃発したニューヨーク州に位置するとあって、この全米オープン会場でもテロに関連するセレモニーが行なわれた。ニョーヨーク市の名誉市長、ニューヨーク州警察、ニューヨーク州消防署からの代表者、犠牲者の遺族らを迎えたUSGA(全米ゴルフ協会)は、今日のセレモニーで2002年版の最新型救急車購入費用を寄付。同時にテロが起こった現場から発見されたゴルフボールなどを展示し、その痛々しさを訴えかけていた。

夕方からは一時的に雨に降られたベスページブラックコース。その雨の影響がどの程度残るかは、明日の朝になってみないとわからない。全米オープンが新しい姿で運営される今年の大会。明朝7時15分、1番ホールと10番ホールで、その幕が開く。

難コースぶりを語るコメント続出!(6月12日)

快晴に恵まれた練習日、早朝からベスページブラックコースに集まったギャラリーのお目当ては、やっぱりタイガー・ウッズだった。タイガーはこれまでパー70のメジャーを制したことがなく、タイガー自身が「最も難しいパー70」と断言しているベスページをどう攻めるかが今大会の最大の注目である。

「高弾道で飛距離を出せる選手が有利。とにかくフェアウェイをキープし、ボールをインプレーの状態にキープするのが先決だ」と、安全第一を語るタイガーだが、「グリーンは日に日に固くなるだろう。風が吹けばもっとグリーンは固く速くなる。それにパー3はピンが奥なら寄せやすいが、手前だったら恐ろしい難しさになる」と警戒心も隠せない。

タイガーが最後に全米オープンを制したのは2000年のぺブルビーチ大会。そのときと比べ、「ショットはかなり近い状態まで来ているが、まだあのころほど良くはない」と語っているだけに、超難コースのベスページでの優勝が達成できるかどうか、じっくり見物したいところだ。

今大会は日本人6名が出場しているが、今日は丸山茂樹横尾要田中秀道の米ツアーフル参戦組に片山晋呉が加わった4名でバックナインのみの練習ラウンドを行なった。丸山はショットもパットもすこぶる快調なプレーぶり。片山は「ハーフで3オーバーならナイスですよ」と語り、横尾は「パープレーしようとは思っていませんから」と語るあたり、ベスページの難しさは想像以上と言えそうだ。

地区予選を3度目のトライで通過して初めて全米オープンの出場権を得た田中は、「ずっと見てみたいと思っていた全米オープンのコースをやっと見ることができたけど、見るんじゃなかった(と思えるほどの難しさ)。でも、その難しさはフェアな難しさです。僕にとっては、ずっとスーパーショットを続けなきゃならないゴルフになりそうですけど」。同じく地区予選を通過したアマチュアの清田太一郎は、「1日5オーバーを自分のパーと考えてプレーします。無茶しても仕方がないから」。

どの選手の言葉にも、ベスページが尋常なセッティングではないという事実が溢れ出ている。しかし、地区予選通過組の横尾、田中、清田はもちろんのこと、米ツアーで好調の丸山、日本ツアーで好調の片山、どの顔も表情は明るい。昨日、清田と一緒に練習ラウンドを行なった伊沢は、今日の練習ラウンドを休み、パットなどの練習だけにとどめてコースを離れた。

早い選手は日曜日から練習ラウンドを開始しているが、高低差が激しいこのコースを日曜から水曜まで4ラウンドも行なったら、オーバーワークになる可能性もある。華やかな全米オープンの舞台で、はやる気持ちを抑えながら、うまく調整していくことが、各選手の練習日の課題と言えそうだ。

レポート&写真:BEYONDSHIP

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