2010年 マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント
期間:10/28〜10/31 場所:ABCゴルフ倶楽部(兵庫)
遼、アプローチのミスでチャンスを逃し8位タイ
国内男子ツアー「マイナビABCチャンピオンシップ」の2日目を、2アンダー11位タイで迎えた石川遼。風の強い1日となったが、前半からドライバーショットは完璧。自信を持って振り切り、フェアウェイを外すことがなかった。
スタートの1番でピンの左1.5mのバーディパットを沈めると、576ヤードの4番パー5は2オンに成功し、2パットでバーディ。さらに8番パー3でピンの手前10mから上りのバーディパットを決めて5アンダーまでスコアを伸ばした。
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ところが、9番でこの日初めてフェアウェイを外し、左サイドのラフに入れ、2打目はグリーンをオーバーしラフへ。3打目のアプローチはピンの手前に落したが、下りの傾斜が強く、ボールはグリーンをこぼれ落ちてしまいボギーを叩いてしまう。
後半に入っても、11番でバーディを奪うが直後の12番パー3でバンカーに捕まりボギーを叩いてしまう。悪い流れは続き、15番パー5でピン手前4mのバーディパットを沈めるが、続く16番パー3で下り1.5mのパーパットを外し3度目のバーディ直後にボギーとなった。
そして、スコアを伸ばしたい18番パー5は、ティショットを右サイドのラフに入れ、2打目はグリーンに僅かに届かず池に捕まる。4打目は「グリーンの上の段に乗せたい意識が強すぎました」と石川が振り返るが、グリーンをオーバーしてカラーまで行ってしまい、ボギーフィニッシュとなった。
ラウンド直後にテレビのインタビューに答えた石川は「ミスが続いてしまったので悔しい。この順位では優勝争いに加わるとこは難しいです」と話していた。しかし、その後、父親の厳しいチェックを含めたアプローチの練習を30分ほど行い、手ごたえを掴んだ石川は、共同記者会見では全く違う表情を見せた。
「ドライバーショットは凄く良いですし、パッティングも昨日より良くなりました。今日はアプローチのミスが3回ありましたが、今練習して大分掴みましたので、明日、明後日と36ホールできれば、まだ諦めることはないです」と、いつもの石川らしい前向きなコメントが飛び出した。
ラウンド後にアプローチの練習をすることで、終盤にスコアを崩してしまったことへのフラストレーションを取り除いた石川は、この30分間で気持ちをしっかりと切り替えることができた。この切り替えこそが石川の強みに違いない。3日目は台風接近の影響をどこまで受けるか分からないが、石川の気持ちは逆転優勝に向けて戦闘態勢に入っている。