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石川遼

遼の勢いは止まらず! 粘りのプレーで16強に名乗り

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」で、石川遼が躍進を続けている。この日は2回戦の32試合が行われ、ロス・マクガワンと対戦した石川は前半こそ1ダウンを喫する場面があったものの、10番以降は一度もリードを許すことなく1UPで勝利。ベスト16に勝ち残り、明日の3回戦進出を決めた。

全体的に見れば、どちらに勝利が転んでもおかしくはない展開だった。石川、マクガワンともにグリーンを捕らえきれないことが多く、ともに安定性をやや欠く内容。4番では石川が3パットのボギーとするも、マクガワンも1メートルほどを外して3パットにするなど、特に前半は石川にとって相手のミスに助けられた感もあった。マクガワンも、「マッチを獲れるチャンスはあった」とこぼしている。

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だが、この日は「最後まで粘ってプレーすることができた」という、石川の言葉に尽きるだろう。後半はティショットの安定性が蘇ったものの、固いグリーンの影響もあってボールがグリーンからこぼれる場面も目立った。ここで冴え渡ったのが、バリエーションに富んだアプローチだ。グリーンのきついアンジュレーションに苦しめられる選手が多い中、逆に「アンジュレーションを使えたアプローチがいくつかあった」と満足気。困難な局面にぶつかる度に「ワクワクする気持ちがあった」というから驚きだ。

技でギャラリーを沸かせたのが、13番パー4のガードバンカーからの1打だ。やや下り傾斜にピンが切ってあり、バンカーからの距離も短い。さらに足場も不安定と不利な状況の中、カット気味に打って強烈なサイドスピンをかけ、ピンの左にあったマウンドに当ててボールの加速を止め、ピンそば1.2メートルにピタリ。ここでパーを奪ってリードを2UPに広げ、勝利への足がかりを築く1打となった。16番では3Wでアプローチを放つなど、石川の感性の豊かさ、技術の高さを見せつけるラウンドとなった。

明日の3回戦は、タイのスタープレーヤーであるトンチャン・ジェイディ。ベスト8進出をかけ、「自分自身を見失わないことが大切」という戒めの気持ちとともに臨む。

2010年 WGC アクセンチュアマッチプレー選手権



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