大ピンチから一転、3番パー4で2打目が直接カップインしてイーグル！

茨城県の大洗GCで開催されている「三菱ダイヤモンドカップゴルフ」初日、石川遼は1 イーグル、2バーディ、2ボギーの「70」でホールアウトし、首位に4打差の2アンダー、15位タイで初日を終了。深いラフと左右からせり出す黒松、上空には海風が舞う屈指の難コースながら、大半のホールでドライバーを手に攻めのプレーを慣行。周囲の度肝を抜くミラクルショットも飛び出し、大勢のファンに魅せるプレーで応えた。

この日のハイライトは、何といっても後半の3番パー4。前半からショットが左右にブレ気味だった石川は、ここでもティショットを左の林へ打ち込む大ピンチ。「入った時点では横に出すかもしれないと思ったけど、スイングできることがラッキーだった」と、まずはスタンスをチェック。さらに枝葉が密集する上空を見上げると、「40から50ヤード先のピン方向の真上に、横幅50センチから1メートルくらい、縦幅1.5メートルくらいの隙間があった」と、気持ちは一気にピン方向へ。残り110ヤード、手にはAW。クラブを短めに持ち、フェースを少しかぶせてロフトを立て、「悪いことを考えず、（隙間を）通すことしか考えていなかった」という2打目は、イメージ通りの弾道で林を脱出。さらにボールはピン左20センチに落ち、そのままカップイン！林に遮られグリーンは見えなかったが、ギャラリーからの「入った！」という歓声を聞き、ジャンプしながら大きなガッツポーズで喜びを露わにした。

前半の17番パー4でも石川に幸運が転がり込む。ティショットは右の深いラフへ。「狙いどころより3メートルぐらい右に出た」という2打目、打った直後は「あーっ」と表情を歪めたが、ボールはグリーン右手前にあるマウンドに当たり左にキック。コロコロとピンへ向かい、ピン奥2メートルについてバーディを奪った。「とにかく今日はついていました。18ホールで5打くらいは得しているんじゃないですかね。せっかく神様から貰った貯金だし、大事にしたいと思います」。明日以降も、大洗の神様を味方につけることができるか。