2010年 HSBC女子チャンピオンズ
期間:02/25〜02/28 場所:タナ・メラCC(シンガポール)
藍、3位浮上「最終日に向けて有利になる」
アテストを終えてスコアリングテントから出てきた宮里藍を、大勢のファンが取り囲む。僅か20m程先にあるクラブハウスにたどり着くまで、宮里は延々とサインを続ける。米ツアー、そしてここシンガポールでの人気が定着するように、宮里のゴルフも高いレベルでの安定感を増している。
「HSBC女子チャンピオンズ」2日目、初日を3アンダーの5位タイで終えた宮里は、序盤はボギーが先行する苦しい流れ。それでも、「フィーリングは良かったし、ここはボギーも出るコースなので、出ても後半取り返そうという長い気持ちで考えていた」と振り返る。
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2ボギーの後、7番でこの日初めてのバーディを奪うと、9番パー5では残り204ヤードをU3でピン横4mに見事2オン。イーグルパットをショートさせてバーディとすると、「すごくセーフティなパットだったね」とキャディのミックに言われ、笑い合った。
昨日、右に抜けることの多かったショットも、「右腕に力が入っていて、うまくタイミングが合っていないのが原因だった」と昨日のうちに修正。「フィーリングは昨日より凄く良かった」と、後半は2バーディ1ボギーと確実にスコアを伸ばした。
この日、「71」で回った宮里は通算4アンダーとして、首位と1打差の3位タイに浮上。「上位も伸びたり伸びなかったりの中、一つ伸ばせたのは大きかった」と、納得の表情を見せた。「我慢して、一つでも伸ばした方が最終日に向けて有利になる」と宮里。2週連続優勝も少しずつ現実味を帯びてきている。
ホールアウト後、オリンピックで一番気にしていたという浅田真央・銀メダル獲得のニュースを聞くと、「本当ですか!イェーイ!!」と右こぶしを突き上げて、自分の事のように喜んだ宮里。浅田が悔しくて号泣していたと伝えても、「みんなが欲しいメダルじゃないですか。堂々としていいと思います」と、素直にその快挙を称えていた。