噛み合えばこの位は出せることを証明した宮里藍

開幕から2週連続の予選落ちを喫し、迎えた第3戦「HSBC女子選手権」。今大会は予選落ちがない試合方式とはいえ、シンガポール特有の蒸し暑さと難コースに対して「プレッシャーがありました」と話す宮里。しかし、「1打1打集中してプレーした」という言葉通り、序盤から先週まで足枷となっていたパットが冴え渡る。

1番ティからスタートした宮里は、3番パー3で13メートルのロングパットをねじ込みバーディを奪取。続く7番パー4でも6メートルのバーディパットを沈め、前半を2アンダーで折り返す。10番ではボギーとするものの、この日スコアを落としたのはこのホールだけ。「昨日、（アドレスで）右に向いていたのを修正して良くなった」というショットも大きな乱れは見られず、宮里の勢いはさらに加速する。

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11番パー3で8メートル、12番パー4で1.2メートル。15番パー5で1メートル、16番パー4でも1メートルと、放つバーディパットが次々とカップに吸い込まれる。最終的に、この日6バーディ、1ボギーの「67」。単独首位のL.オチョアに1打差に迫る5アンダー、2位タイで初日を終えた。

調子は悪くないものの、スコアが伸び悩んでいた原因を「パットとの噛み合わせの悪さ」と強調していた宮里。その言葉を証明するような結果に対し、「流れが切れそうになるときにパットが決まった」と、やはりパットを躍進の要因に挙げていた。「こういうスコアのあとは集中できないかもしれないので、どう集中力を保てるか。これが明日の課題です」。

ショットとパットがようやく噛み合い、久々にファンの心を躍らせるプレーを見せた宮里。明日の組み合わせは、首位のオチョアと、2位タイで並ぶポーラ・クリーマー。復活の狼煙は確実にあがった。明日以降、強豪と互角以上に渡り合っている宮里の姿に期待したい。