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芹澤信雄「ウィニングボールは自宅に飾ります!」

国内男子のシニアツアー「富士フイルムシニアチャンピオンシップ」は、ルーキーの芹澤信雄が2位に3打差をつける通算10アンダーでツアー初優勝を果たした。通算6アンダーの首位に3人が並んでスタートしたが、3番パー3でティショットをピンの右手前30センチに乗せた芹澤が、バーディを奪い一歩抜け出した。

その後は、同じ組でラウンドした植田浩史三好隆がスコアを崩すが、芹澤は自分のゴルフに集中しパーを積み重ねた。前半が終わったところでリーダーズボードを見た芹澤は「室田さんが伸ばしているのは確認しました」と、そこで気合を入れなおして後半に臨んだ。

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そして15番パー5のグリーン横に設置されたスコアボードを見て再び奮起。「室田さんが1打差まで迫っていたのでマズイと思いました。でも、不思議と冷静にプレー出来ました」。芹澤はその15番でバーディを奪うと、続く16番でもバーディを奪い一気に室田を3打差まで引き離した。

最終18番を2パットで優勝を決めた芹澤は、カップからボールを拾い上げると、そのままパンツの右ポケットに忍ばせた。そしてキャディに「ボール」と小声で要求し受け取ると、ギャラリースタンドに向き直り、そのボールを高々と投げ入れた。

「このボールはケースに入れて家に飾ります」。表彰式後にクラブハウスのレストランでテーブルにウィニングボールを置く芹澤。「レギュラーツアーでの5回のウィニングボールは取ってないんですよ。だから、これはシニアの初優勝だし、記念に飾ることにしました」と嬉しそうに話す。

43歳で左肩を負傷し、47歳でその手術を行い、50歳になった今年からシニアツアーで再出発を果たした芹澤。「念頭に賞金王取りますなんて言ったから、ここまで苦労しちゃったんですけど。よく考えれば最終戦に勝ったら、まだ賞金王のチャンスがあるんですよね。でも、あまり口にしないようにします。また、みんなに何を言われるかわからないので(笑)」。また一人、シニアツアーを代表する人気者が現れた。これからシニアツアーはもっと人気が出るに違いない。

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