2014/02/21PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」2日目振り返り(4)

BOBBY JONES BRACKET <勝者:L.ウーストハイゼン 4&3 H.ステンソン> ウーストハイゼンは今大会、出場5回にして初の第3回戦出場を果たす。トップシードのステンソンに圧勝したのだ。第8シードで参戦したウーストハイゼンはこれまで、ステンソンとの戦いに勝ったことがなかった。ステンソンは07年の本大会で優勝し、ダブマウンテンの別コースで行われた翌08年には3位でフィニッシュ。だがリッツカールトンGCに移ってからは6年間で1勝5敗だった。ウーストハイゼンはコンシード(相手が負けを認めること)と5.5メートルのイーグルパットを決めて、2ホールで2アップと一気に先制。一方のステンソン...
2014/02/21PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」2日目振り返り(3)

GARY PLAYER BRACKET <勝者:J.スピース 5&4 T.ビヨーン> ビヨーンが通算15勝の欧州ツアーで初勝利を挙げた時は、まだ3歳だったスピース。デンマーク出身の彼は当時「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」でもプレーしていた。一方のスピースは今回が初出場。とはいうものの、今大会2日目では経験がものを言うことはほとんどなかった。安定したプレーのスピースはこの日、2番ホールで約1.5メートルのバーディパットを決め、「ライダーカップ」のベテランをたやすく下すべく順調なプレーを見せていた。第6シードのビヨーンに対し、第3シードで参戦したスピースは前半終了時点で4アップとリードし...
2014/02/21PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」2日目振り返り(2)

SAM SNEAD BRACKET <勝者:V.デュビッソン 3&1 P.ハンソン> 本大会初参戦となるデュビッソン。彼がダブマウンテンで今週プレーすることは、「ライダーカップ」の欧州チームキャプテン、ポール・マギンリーを喜ばせることだろう。昨年末の欧州ツアーで初勝利を挙げた24歳のデュビッソンは今大会初日、最初の3ホールでバーディを奪って3アップとし、17番ホールで試合が終わった時点では5アンダーを記録していた。だが第15シードで登場し、初日はあのダスティン・ジョンソンを下したハンソンも負けてはいない。彼は5番ホールから3連続でバーディを奪い、オールスクエアに。その後デュビッソンが8番パー5...
2014/02/21PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」3日目勝敗予想

リッキー・ファウラーは1回戦でマッチプレーのスペシャリストであるイアン・ポールターを撃破。2回戦ではフェデックスカップランキングトップのジミー・ウォーカーに勝利した。果たしてセルヒオ・ガルシアからも勝利を収められるだろうか? ◆BOBBY JONES BRACKET ウェブ・シンプソンvsルイ・ウーストハイゼン(4&2でシンプソン) 両選手共にまとめてバーディを獲る力はあるものの、今週のシンプソンは練習場で何本ものパットを決めるなど集中している。先週の「ノーザントラストオープン」では散々な結果を残したが、今週は上々の調子。 ジェイソン・デイvsジョージ・クッツェー(3&2でデイ) クッツェーが...
2014/02/18PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」アラカルト

出場選手数: ワールドランキング上位64名。 コース: ダブマウンテンのリッツカールトンGCは7,791ヤードでパー72。山脈に取り囲まれたツーソン北西部の丘に作られたジャック・ニクラス設計のコースは、2008年のオープン以前から「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」を主催している。コースの最大の関門は、速く起伏の激しいグリーン。 フェデックスカップ: 優勝者は550ポイントを獲得する。 チャリティ: 大会収益の一部は、1962年から2700万ドル以上を青少年団体に寄付しているツーソンのチャリティ団体に分配される。 出場選手: フェデックスカップ覇者のヘンリック・ステンソンと大会連...
2014/02/13PGAコラム

状態万全で復帰するジャスティン・ローズ

右肩の、正確には棘上筋(きょくじょうきん)の腱炎が、12月の第1週からジャスティン・ローズを苦しめている。 今週の「ノーザントラストオープン」で試合に復帰するローズは、昨秋の「ザ・バークレイズ」第3ラウンドでタイガー・ウッズと共にプレーしたときに、問題が起こり始めたと考えている。グリーンにいたローズはボールを拾い、70ヤードほど離れたところにいたキャディーにそのボールを投げた。 「ただ遠くに投げ過ぎたんだ」と、全米オープン覇者のローズ。「ああいう軽いものを投げるときは、体に負担がかかるんだよ」。 それでもローズはその後、いくつかの大会でプレーした。「WGC HSBCチャンピオンズ」では5位タイ...
2014/06/05PGAコラム

どのようにしてチャンピオンズツアーにパー3大会が誕生したか

交渉は速やかに進み、素晴らしいアイデアのひらめきとその価値が公表され、何かが大きく変わる時がきた。 「レジェンズ of ゴルフ」の存続について、答えを出す為の最終的な模索が始まったのは、10月の下旬だった。4ヶ月後の2月25日、ついに「ビッグ・セダー・ロッジ・レジェンズ of ゴルフ」が2014年のチャンピオンズツアーに帰ってくると発表された。 「レジェンズ of ゴルフ」は歴史のある大会で、今週ミズーリ州リッジデールにあるビッグ・セダー・ロッジで開催される。米国ツアー公認のイベントとして初めてパー3コースが加えられ、新たに重要な歴史の1ページが刻まれることとなる。 「ビッグ・セダー・ロッジ・...
2014/06/04PGAコラム

「全米オープン」の予選は非常にユニークな経験

メジャー大会優勝者と、スターにあって感激した大学の一年生、そして米国ツアー優勝に返り咲いた選手、この3名に共通しているものは何か?そう、彼らはメンフィスで月曜に行われた地区予選を突破し、「全米オープン」への参加が決まった選手達なのだ。 月曜に全米各地10箇所で開催された「全米オープン」予選大会、雰囲気は非常にカジュアルなスプリングキャンプのようだが、試合の報償(出場権)はビックだ。この大会で注目すべき点はまさにこれで、文字通りに、そして比喩的にも、選手はそれに刺激されて、地区予選を最後まで頑張るのだ。予選では技術と強さが試される。選手達は、6月の暑さの中で一日に2ラウンドを歩き続け、今年2つ目...
2014/05/17PGAコラム

若手のホープ アマチュアの17歳シェフラーが予選通過

TPCフォーシーズンズリゾート(テキサス州)での「HP バイロン・ネルソン選手権」2日目。地元ダラス出身のスター、ジョーダン・スピースと比較されることもある17歳のアマチュア、スコッティ・シェフラーが決勝ラウンドへと駒を進める。 全米トップクラスのジュニア選手であるシェフラーは、今大会2日目を2アンダーの「68」でホールアウト。予選通過ラインは1オーバーなので、通算1アンダーの彼は難なく決勝ラウンドへと進む。 「今はとてもいい気分だね」と話すシェフラー。「プレーが進むにつれキツくなっていったけど、いい結果で終えられた」。最初の7ホール終了時点で4バーディを奪取し、ギャラリーの間で話題となってい...
2014/02/22PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」3日目振り返り(その2・完)

GARY PLAYER BRACKET <勝者:E.エルス 1アップ J.ダフナー> 3日続けて延長戦を戦う可能性もあったエルスだったが、最終18番での第2打、残り143ヤードから52度のウェッジで60センチにつけてバーディ。その数分前には第4シードとして出場したダフナーが7メートルのパットをミスしていたため、勝敗を決した。アメリカ出身のダフナーは、パー5の2番でバーディを奪って1アップとすると、エルスが3番でボギーを叩いたことで2アップとした。しかし5番、6番で連続ボギーを記録しオールスクエアとなると、その後エルスがビハインドとなることはなかった。エルスは12番を終えた時点で2アップとしてい...
2014/02/22PGAコラム

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」3日目振り返り(その1)

BOBBY JONES BRACKET <勝者:L.ウーストハイゼン 5&4 W.シンプソン> メジャー優勝経験のある2人の争いは、まずウーストハイゼンが2番ホールでイーグルを奪い、バーディとしたシンプソンを上回り1アップとした。アメリカ出身のシンプソンはすぐさま4番と5番を獲って1アップと逆転したが、試合を通してリードを奪ったのはこのホールのみだった。第8シードのウーストハイゼンは6番で6メートルのバーディパットを沈めてオールスクエアとすると、その後5ホール中4ホールで勝利。ウーストハイゼンが勝った4ホール中3ホールでシンプソン(第5シード)のボギーによるものだった。11番で5メートルのバー...
2014/02/22PGAコラム

Gマック、窮地を脱し準々決勝へ

「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」3日目、グレーム・マクドウェルは自分の運はすっかり使い果たしたと思った。 2度の激戦を勝ち抜き、なんとか3回戦にコマを進めたマクドウェル。彼はこの日、ダブマウンテンGCでの18試合でわずか4敗というハンター・メイハンと対戦したが、約2.4メートルのパットに失敗し、2ホールで2ダウンを許してしまった。 「16番グリーンを後にする僕の心は沈んでいた。自分はしくじったと思ったんだ」と、再び驚異的な逆転劇を果たしたマクドウェルは振り返る。「今回はさすがにダメだ、とね。そこから復活する方法なんて思ってもみなかった」 そんな状況のせいか、その後に起きた出来事はマク...
2013/02/03PGAコラム

速報:ウェイストマネジメント フェニックスオープン 3日目

アリゾナ州スコッツデール フィル・ミケルソンは土曜日の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で、歴代最多の来場者から最大の歓声を受けた。 ミケルソンはパー3の16番、ホールインワンまであと少しだった。2万人の熱狂的なファンで埋め尽くされたスタジアムホールで、9番アイアンから放たれショットは、ピン横1フィートにつけバーディ。 「奇妙なことなんだけど、172ヤードは私の場合、9番アイアンで打つことはとても難しいと思う。だけどすぐに、5ヤード短い167ヤードならいけると頭に浮かんだんだ。16番ホールではいつもより多くアドレナリンがでるから、おのずとボールも少しだけ遠くまで行くんだね」とミケ...
2013/02/02PGAコラム

速報:ウェイストマネジメント フェニックスオープン 2日目

フィル・ミケルソンはこの日9番でバーディを奪ったが1日遅く、さらに最終ホールのティショットを池に入れてダブルボギーとしてしまい、米国ツアーでの36ホール最小ストローク記録を更新するチャンスを逃してしまった。 ミケルソンは、ウェイストマネジメント フェニックスオープン初日の「60」に続き、金曜日は「65」の通算17アンダー「125」の成績。2日間合計の米国ツアー記録は、2009年ボブ・ホープクラシックでパット・ペレスと2011年のクラウンプラザインビテーション コロニアでのデイビット・トマスのふたりで、これに1打及ばなかった。 「最終ホールをダブルボギーにしてしまい、望んでいたような終わり方はで...
2013/01/23PGAコラム

トーレパインズGCに残るタイガーの記憶

5年経っても、タイガー・ウッズの前回メジャータイトルの記憶はまだ鮮明だ。 まず初めに、シーズンを途中で終えてしまう原因となった、致命的な足の故障について。「二度とあのような経験はしたくない」。2008年に全米オープンで優勝した会場であるトーレパインズGCに戻った火曜日、タイガー・ウッズは語った。 「5日間をどうやって過ごしたのか、どう切り抜けたのかを本当に覚えていないんだ」。この大会、スタートホールは4日間のうち3日がダブルボギー、残り1日はボギー。毎日タイガーを窮地に追い込み、自虐的に「美しい」と振り返った散々なスタートについてはどうだろうか? 同時に、きちんと優勝争いに戻るための道筋もあっ...
2013/01/30PGAコラム

乱視に悩むパドレイグ・ハリントン

―アリゾナ州スコッツデールより― パドレイグ・ハリントンは熟練された修理工のようだ。事実、彼は鋳掛屋(いかけや)のように“あるもの”を修繕することができなかったら、とっくの昔にゴルフを諦めていたと言う。 “僕が知っているたった一つのこと。それは探求を続けること” ハリントンは、近況を語りはじめた。グリーン上のライン読みに自信を失っていた彼は一時、結果の振るわない自分を責めた時期もあったという。そしてこのシーズンオフ、彼は眼科医の元に通い詰めた。 成績は、事実を語る。2009年は25位、2011年は46位だったハリントンの平均パット率は昨年、107位と大幅に後退した。 過去に4度もレーシック手術...
2013/01/29PGAコラム

速報:「ファーマーズ・インシュランスオープン」月曜日

再びトーレパインズGCで勝者となったタイガー・ウッズにとって、月曜日はどれだけ勝利へのスコアを伸ばせるかということだけだった。 最終日の「ファーマーズ・インシュランスオープン」。終盤の5ホールでスコアを4つ落とす前までは、2位に8打差をつけリードしていた。他のだれよりもこのコースで勝っているタイガーは、イーブンパーの通算「72」にまとめ4打差をつけ優勝。 大会7度目の優勝を飾り、サム・スニードの持つ「グレーター・フリーンズポロオープン」8度優勝の記録に続いた。トーレパインズでは2008年にプレーオフを制した「全米オープン」を含め、今回の優勝はタイガーにとって8度目である。 ただ、この勝ちは決し...
2013/02/14PGAコラム

休養十分、万全で挑むL.ドナルド

ルーク・ドナルドにとって、今週開催されるノーザントラストオープンでその年の米国ツアーの開幕を迎えることは3年連続のことだ。休養十分のドナルドはこの3年間、世界各国の大会で通算6勝。2011年には世界ランキングを9位から1位に浮上させ、56週の長きに渡ってその座を守った。そして彼は直近の24ヶ月間、世界ランキングで3位を下回ったことがない。 この成功続きのキャリアに、文句はあるだろうか? 「たくさん練習をして試合に臨むのがコツだよ」。2011年を振り返りドナルドは語りだした。「長いゴルフのシーズンでは、休む時間を見つけるのは大変だし、ゲームに向けてスイングをより良くする時間を確保することが大変だ...
2013/02/08PGAコラム

AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ初日 レビュー

ぺブルビーチの悪天候に備えて、ハンター・メイハンはあらゆる雨具を詰め込んだパンパンのゴルフバッグとともに、初日のラウンドを終えた。備えあれば憂いなし、といったところだろうか。そして彼は、自分がどれほどこの場所が好きなのかを思い出していた。 万全の準備が功を奏したのか、メイハンは最終18番ホール、3番ウッドで2オンに成功。2パットでバーディをもぎ取り、6アンダーの「66」でホールアウト。ラッセル・ノックスと並んで首位に立った。さらに良いことに、午後早々にでも降り出す予報だった雨は、結局降ってはこなかった。だから「この日の見せ場は?」と尋ねられたメイハンは、とても平穏な一日だったこと以外は思いつか...
2013/02/07PGAコラム

術後良好のグーセン、理想のフォームを求めて

昨秋、ほとんどボロボロの状態だった椎間板の手術を行ったレティーフ・グーセンは、最近ほんの数ミリ、身長が伸びた気がするそうだ。そして何より、術後の痛みがないというのが吉報だ。 44歳の南アフリカ人は、昨年ザ・ツアーチャンピオンシップで48位タイに終わってから、いろんなことをシャットダウンして来た。彼はここ数年闘い続けてきた背中の痛みに嫌気がさしていた。夜な夜な寝返りを打つたびに痛みで目が覚めてしまう生活に、彼はもう耐えられなかった。 シーズン最終戦を戦ったカイワーアイランドを離れてから1週間後、グーセンは、ロンドンにいた。ゴムの付いたチタン製ディスクを背中の中心部に入れ込む手術を行うためだ。手術...