2012/04/06マスターズ

【石川遼専属キャディ・加藤大幸のマスターズレポート〈3〉】

悔しい初日になりました。まずはショットの調子が本当に悪かったです。 振り返ってみると、少し“よそ行き”のゴルフをしてしまったところもあるかもしれません。一昨年は予選落ちをしていたので、去年はまず予選を通ろうとして、まずまず良いところ(20位タイ)まで行くことができました。でも今日に関して言えば「頑張ろう、頑張ろう」と力が入りすぎて、緊張感が悪い方に出てしまいました。 ポイントはいくつかあります。ボギーをたたいた1番は(前週)土曜日から水曜日までの練習ラウンドで、ティショットでフェアウェイを一回も外していなかったんです。でもゴルフでは、逆にそれが突然悪いイメージを生むことがあるんです。パッと構え...
2012/04/05マスターズ

【石川遼専属キャディ・加藤大幸のマスターズレポート〈2〉】

マスターズへの挑戦は今年が4度目になりますが、今年のコースは去年とほとんど変わっていないので、攻め方にも大きな変化はありません。 僕の中では前半のキーポイントは4番、5番、7番の3ホール。後半はアーメンコーナー(11、12、13番)だけじゃなくて、言い出したらキリが無いくらい難しい…。だからこそ前半に良い流れを作りたい。4番は長いパー3(240ヤード)ですが、あとの5番、7番でティショットをしっかりとフェアウェイに置いて、パーで切り抜けられれば、きっと一日が良い流れになると思います。 毎年「アーノルド・パーマーインビテーショナル」が終わってから、すぐに本番のコースで練習ラウンドをしていましたが...
2011/04/04マスターズ

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦のオーガスタレポート〈3〉】

オーガスタナショナルGCの正面ゲートからクラブハウスに通ずる道を「マグノリアレーン」と言います。 長さ300メートルほどの木蓮(マグノリア)の並木道。 この道を通行できるのは、プレーヤーとスタッフ。そしてメンバーだけ。選手にとってはまさに“ドリームロード”。今田竜二選手は初めてここを通った時に涙を流したそうです。それだけ凄いところなんですね、オーガスタは。 マスターズウィークが近づくにつれ、コースも日ごとに変化し始めてきました。グリーンも少しづつスピードが上がっています。 ビックリしたのは、スピードは上がっても、硬さはそう変わらない事。もちろん試合の時はもう少し硬くなるんでしょうけど、今の段階...
2011/10/29国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<4>】

トップと1打差。最終組から1つ前の組という最高のポジションで、芹澤さんは明日の最終日を迎えます。 今日の芹澤さんは、さすがに予選の2日間ほどはパットを打ち切れませんでしたが、ショットに本来のキレが戻ってきた事で芹澤さんらしい組み立てが出来たんじゃないでしょうか。 今日のキーポイントはなんといっても11番のショートホール。同じ組でまわった室田さんが、前のホールのバーディで1人旅になりそうな展開を芹澤さんがスーパーショットで食い止めました。あのホールから流れは一気に芹澤さんへ。もしあそこで芹澤さんがミスをしていたら、この大会はほぼ室田さんのものだったでしょうね。 あのホールのバーディはそれだけ価値...
2011/10/27国内シニア

【梅原敦キャディの日本シニアOPレポート<2>】

「日本シニアオープン」初日。芹澤さんは1アンダーの3位タイと好スタートを切りました。 今週は、グリーンの速さと芹澤さんのパットのフィーリングが良い具合でマッチしています。もともと芹澤さんは高速グリーンに強い人ですから、このぐらいスピードがあるグリーンだとイメージが出しやすいのかもしれませんね。 初日の順位としてはもちろん最高だけど、メジャーは何が起こるかわかりません。今年の日本オープンでは、藤田さんは初日9位からのまさかの予選落ち。今日の事は全て忘れて、明日はまたイチから八本松と勝負です。 トップには4アンダーでB・ルアンキットと今日一緒の組でラウンドした室田淳プロ。室田さんは前半早い時点で2...
2011/02/17米国男子

【GDO EYE】石川遼のキャディが米兵にチェンジ!?

米国男子(PGA)ツアー「ノーザントラストオープン」大会前日のプロアマ戦で、10番ティグラウンドにゴルフ場には珍しい迷彩色のビブスを着用した集団を発見した。背中には「MILITARY CADDY(ミリタリーキャディ)」と書かれていた。揃って体格の良い短髪の男たちなので、確認すると、やはり彼らは米軍兵だという。 PGAツアーでは、年に数回米軍兵をプロアマなどのイベントに招待し、プロゴルファーを含めた一般人との交流を深めるはからいをしている。時にはチャリティイベントを実施し、昨年1年間で総額2億円ほどの寄付を集ったという。その寄付金は、戦争で負傷した兵士や遺族などへ贈られる。 今大会では、10番...
2011/04/09マスターズ

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦のオーガスタレポート〈8〉】

「マスターズ」2日目。 残念ながら予選を通過する事は出来ませんでした。 今日の藤田さんは振れていなかった。やはり、もの凄いプレッシャーがあったんでしょうね。 絶対に予選を通過したいという思いは当然です。藤田さんにとってオーガスタは、幼い頃からずっとテレビで見てきた憧れの場所だから。昨日の2アンダーも、自分はこれだけやれるんだという自信になったはず。それだけに、今日は悔しくて悔しくて仕方ないと思いますよ。 僕も僕で、何回風を読み間違えたら気が済むんだろ。 でも本当にわかんなかった。 基本の風向きがアゲンストで、セカンド地点で体に感じる風もビュービューのアゲンスト。 けれどグリーン上は全く吹いて...
2011/04/05マスターズ

【藤田寛之専属キャディ・梅原敦のオーガスタレポート〈4〉】

今日は「アーメン・コーナー」の入り口、11番ホールについて。 オーガスタの11番ホールから13番ホールは「アーメン・コーナー」と呼ばれ、神に祈らなければ無事に通れないと言われるほど難しいんです。 11番のミドルホールは505ヤード!これだけの距離があるミドルで、あれだけティショットのターゲットが狭いホールを初めて見ましたよ。両サイドにある高い林の間は、ティーグランドから見ると“隙間”にしか見えません。 その隙間を打っていくんですが、ただ飛ばすだけじゃダメなんです。フェアウェイ左サイドにしっかり300ヤード近く飛ばさないと、セカンドショットでグリーンを狙えません。 藤田さんが快晴無風で会心のティ...
2023/04/13topics

女子ツアーで「GPS距離計の使用はOK」 YES or NO?

、ヤーデージブック(TYB)、そしてGPS距離計の3つを併用しているプロキャディの田渕豊さん(スタジオアリスでは植竹希望のキャディ)に話を聞いてみた。 「使う頻度は、TYB、レーザー距離計、GPS距離計の順です…
2012/06/06さくらにおまかせ

横峯さくらは4年ぶりの別キャディで挑む!

国内女子ツアー「サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」の開幕前日、プロアマ戦に出場した横峯さくら。そのキャディバッグを担いでいたのは、相棒のジョン・ベネット氏ではなく宮本勝昌のエースキャディ、ピーター氏だった。 「今回は臨時ですよ、来週からジョンが戻ります」と話す横峯。聞けば、ジョンのお兄さんが結婚するため、今週はオーストラリアに帰省しているという。そこで、ジョンと親交のあるピーターのところに代役の依頼が入ったということだ。2008年から丸4年間ジョンとコンビを続けている横峯。「気分転換というわけでもないですが、新鮮な気持ちでできれば・・・」と言う。 ゴルフの調子については「感触として...
2022/08/30進藤大典ヤーデージブック

第二の黄金期を迎えるマキロイが背負った“宿命”/進藤大典キャディ解説

PGAツアーの2021-22年シーズンが幕を閉じました。ロリー・マキロイ(北アイルランド)が史上初となる3度目の年間王者戴冠を達成。初日の出だし1番でいきなりOBを打ってトリプルボギー、ボギー、バーディ、ボギー、バーディ、イーグルと息をつく暇もないようなスタートからの優勝には、1997年の「マスターズ」で初日前半に「40」をたたきながらメジャー初制覇を成し遂げたタイガー・ウッズの姿が重なりました。 6打差でスコッティ・シェフラーを追う最終日、1番でボギーが先行する苦しい展開でした。世界ランキング1位を相手に大量ビハインドですから、一切のミスも許されないと自分自身を追い込んでしまうもの。大きかっ...
2022/06/14進藤大典ヤーデージブック

【進藤大典キャディ解説】“本物”だったマキロイ 新リーグのカギは?

今週はメジャー第3戦「全米オープン」が開催。本来ならゴルファー世界一を決めるトーナメント一色に染まりそうなものですが、ことしはそういうワケにもいかない事情があります。前週初戦が行われたばかりの「リブゴルフ・インビテーショナルシリーズ」を巡ってPGAツアーと新リーグ側の対立が深まっているのですから。 話題先行の感があった新リーグ。映像で見る限り、スタンドや看板といった会場の雰囲気は“お金がかかっているな”という印象。ギャラリーも数多く入って盛り上がっていました。そして、なんといっても巨額の賞金。個人戦と団体戦で優勝したシャール・シュワルツェル(南アフリカ)は475万ドル(約6億4560万円)もの...
2022/05/17進藤大典ヤーデージブック

【進藤大典キャディ解説】松山英樹、スピース…全米プロはハイレベルな一戦に

メジャー第2戦「全米プロゴルフ選手権」が目前に迫ってきました。サザンヒルズCCは過去7回メジャーをホストし、2030年の全米プロの舞台にも決まっているオクラホマ州のプライベートコース。19年に改修を挟んでいますが、これまでのメジャーで最も優勝スコアが出た年でも94年にニック・プライス(ジンバブエ)が制した全米プロの通算11アンダー。タイガー・ウッズが制した前回07年大会もトータル8アンダーとタフなコースなのは間違いありません。 フィールドを見渡せば、世界ランキング上位の実力者が順当に調子を上げている印象で、ハイレベルな戦いが期待できそう。世界ランクの上位11人で今季優勝がないのは、コリン・モリ...
2022/05/10進藤大典ヤーデージブック

マックス・ホマに宿る確かな自信【進藤大典キャディ解説】

マックス・ホマが「ウェルズファーゴ選手権」を逆転で制しました。2021-22年シーズン開幕戦「フォーティネット選手権」に続く今季2勝目。シーズン複数回優勝は松山英樹選手、スコッティ・シェフラー(4勝)、キャメロン・スミス、サム・バーンズ(達成順)に続く5人目となりました。 通算8アンダーと優勝スコアが2桁アンダーに届かなかったのは、3月「アーノルド・パーマー招待」(通算5アンダー)に続く今季2度目。大会3勝のロリー・マキロイ(北アイルランド)らも苦しめた悪天候のタフなコンディションを乗り切ってみせました。 例年ノースカロライナ州クエイルホロークラブ(22年は9月「プレジデンツカップ」の開催コー...
2022/05/03進藤大典ヤーデージブック

“本命”が今季初優勝 ジョン・ラームのすごさとは/進藤大典キャディ解説

ジョン・ラーム(スペイン)が「メキシコオープン」で今季初優勝を飾りました。6シーズン連続の勝利でツアー通算7勝目。DPワールドツアー(欧州ツアー)6勝、ツアー外の2018年「ヒーローワールドチャレンジ」を含めても、初日から首位を守る完全優勝は意外なことにキャリア初でした。 PGAツアーの公式サイトでは、試合ごとに優勝候補予想「パワーランキング」が公開されています。この大会で1番手に推されていたのがラーム。昨年9月に始まった2021-22年シーズン28試合目(対抗戦、ツアー外競技は除く)にして、V候補筆頭の“初勝利”でもありました。世界中から才能が集まる最高峰の舞台。全盛期のタイガー・ウッズは別...
2019/10/31進藤大典ヤーデージブック

【進藤キャディ解説】PGAツアー“最短パー4” 288ydのワナをかいくぐれ

シェシャンインターナショナルGC 16番パー4(288yd) 日本初開催となった米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」が終わりました。これ以上ないほどの盛り上がりでしたね! タイガー・ウッズがひざの手術からの復帰初戦でツアー記録に並ぶ82勝目を達成。そして、松山英樹選手も本当に惜しかった。ホームゲームの重圧を背負いながら、あと一歩というところまでタイガーを追い詰めました。敗れはしましたが、つかんだ経験も多かったのではないでしょうか。大雨というアクシデントもありながら、日曜日は2万2000人以上のギャラリーが入り、まさに日本のゴルフの歴史が変わったのではないかと思います。本当に選手、関係者のみな...
2021/09/13アマ・その他

進藤大典キャディがジュニア大会を開催 ステーブルフォード方式採用のワケ

中高生の男女ゴルファーを対象にした一日大会「ステーブルフォード ジュニアチャレンジ トーナメント2021」が11月27日(土)に千葉・成田ヒルズカントリークラブで行われる。主催は男子プロ松山英樹らをサポートしたプロキャディの進藤大典氏。 日本ツアー、PGAツアーで数々のトッププロをサポートしてきた進藤氏は、将来世界に羽ばたくゴルファーの育成を目指してジュニア大会を構想。所属する学校やゴルフクラブ、ハンディキャップを問わず参加者を募集する。 大会は通常のストロークプレーではなく、各ホールのボギー、パー、バーディといったスコアに応じたポイント制で競う「ステーブルフォード方式」を採用する。 「ステー...