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1997年 全米オープン
期間:06/12〜06/15 場所:コングレッショナルCC(メリーランド州)

またも雷雨で中断。加瀬秀樹はわずかに後退。タイガー、雨の後はボギー街道・・・

すごい雨がコングレッショナルを襲来した。先々週のメモリアルそうだったが、徹底的に雷雨にたたられるオープンとなった。午後5時過ぎ、前線の通過のため警報が出され、あっというまに選手は引き上げた。このへんの手際は実にいい。ものの数分もたたないうちに豪雨。速い。

もっとも事情通の話によるとPGAの試合はもっと襲来が速いという。天候がUSGAとPGAを区別するわけはないから、要するに警報を出すタイミングなのだろうけど。過去に人死にもでているから、とにかく早め早めに手を打つ。
前線が通り過ぎてからまた試合は再開はされたが、上位選手はほとんどがホールアウトすることができず、続きはまた翌日(日曜)に持ち越し。もう2ラウンド目と3ラウンド目と4ラウンド目がゴチャゴチャになってしまう。記者の立場としては頭が混乱してしまう。選手もきっと、気持ちの整理が難しいんだろうなと思う。プレーが終わって練習して、また新しい気持ちでスタート、というローテーションが狂ってしまう。

加瀬秀樹は試合再開後17番までプレーして日没。この時点では4オーバー。スコアを落としてしまった。それまでは手堅いゴルフをしていたのだから、やはり雨の後のゴルフでフィーリングを失ってしまったのだろう。しかしまだ上位に上がる可能性は十分ある。ショットはともかく15メートルほどを放り込むなどパットの調子は悪くないのだから、来年の出場権をとろうなどと考えず、加瀬秀樹のゴルフ、自然体のゴルフを続けて欲しい。言葉で言うのは簡単でも、実行は難しいと思うが。。

ジャンボの話では、このコングレッショナルのラフは「自分でさえ100ヤード飛ばすのが精いっぱい」という代物だという。しかもこの雨の後は、いっそう抵抗が強くなる。そのかわりグリーンは遅くなる。コース側もけっこう気をつかっているのではないか。5番か6番で打ったボールなら止まるだろう、という。「もっとも、これでグリーンがカチンカチンだったら、ゴルフにならない」とジャンボ談。

タイガー・ウッズのゴルフは終わってしまったと思う。本来ならバーディを重ねて貯金を作るべき3日目、思うようなゴルフができず、バンカーではクラブを叩きつけて怒りを見せていた。前へ前へというその気持ちに雨が水を差し、再開後の12番、13番、14番と連続ボギー。16番でもまたもやボキー。とにかくパットが入らない。

明日、日曜、残りのホールをどうプレーするかはわからないが、多分、もうタイガーの気持ちの上で全米オープンは終わってしまったのではないだろうか。もちろんそんな気配は誰にも見せないだろうし、明日もバーディをどんどん取って来るかもしれないが、しかし優勝の夢は99パーセントなくなってしまった。

リーマンがこのまま走り続けるのではないかという観測が多い。モンゴメリーの実力に期待する向きもある。いまのところトップはマガートだが、あまり可能性はないのではという声が多い。もちろん、こんな下馬評なんて、まったくアテにならないのだが。可能性は薄いにしても、たとえばタイガーが5アンダーでプレーして、上位が全員総崩れというパターンだって、絶対に描けないわけではないのだから。

最終日、クリントン大統領が来るという。表彰式に出席するらしい。大統領としては、多分タイガー・ウッズと並んでカメラに納まりたかっただろうが、さて、誰がプレジデントの横に並ぶことになるのだろう。実際、誰にもわかりはしない。明日、また雷雨がくるかどうかを誰も断言できないように。

特派・近藤雅美

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