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日本人が“ゴルフのオリンピック”で勝った日

「週刊ゴルフダイジェスト」特集「日本のゴルフ110年」(3月19日号)より

ゴルフが正式種目として採用されることが決定している2016年リオ五輪。日本でもプロ・アマ問わず「ぜひ出場したい」というプレーヤーは多い。2020年の五輪開催招致を目指す日本としては、無事開催が決まり、リオで日本人が大活躍して、いざ2020年…という筋書きを期待したいところだろう。

日本ゴルフ界の歴史をさかのぼってみれば、半世紀以上前に「ゴルフのオリンピック」といわれた大会で、見事“金メダル”をとって大きな話題となったことがあった。

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1957年10月、霞ヶ関CC東Cで開かれた「第5回カナダカップ」でのことだ。30か国から60選手が参加した「ゴルフのオリンピック」。そこで日本(中村寅吉、小野光一)は、大会3連覇を狙う米国(サム・スニード、ジミー・デマレー)に9打差をつけて優勝し、個人でも中村が優勝、小野も5位に入った。

この2人の活躍は、日本にとって画期的な出来事になった。世界のゴルフ関係者を驚かせただけでなく、日本人にゴルフというスポーツを認識させる役目を果たし、ゴルフブームを呼ぶ引き金になったのだ。

日本に地の利があったことは確かである。外国の選手たちは目がきつくて重い高麗芝に戸惑い苦しんだ。一方、中村と小野は霞ヶ関で入念に練習を繰り返し、本番ではウッドを4本入れ、PWを抜いた。強い風を想定してのクラブ選択だった。

ゴルフがテレビで生中継されたのもこの大会からである。それまでは被写体を固定カメラで映し出す相撲、野球、プロレスなどに限られていた。ゴルフボールは被写体としては小さ過ぎたし、猛スピードで遥か彼方に飛んで行く。この「未知の領域」に挑戦したのは日本テレビだった。

新聞もテレビに負けずにハッスルした。スポーツ紙はもちろんのこと一般紙も関心を示し、優勝が決まると夕刊社会面はお祭り騒ぎ。カナダカップを機にゴルフはスポーツ面から社会面まで「勢力範囲」を広げることになった。

その後、カナダカップは「ワールドカップ」と名前を変えて現在まで続いていて(毎年開催も1981、86、2010、12年はなし。本年度は未定)、2002年には、これも日本で開催された大会で丸山茂樹・伊沢利光のペアで優勝を遂げている。日本チームは“ホーム”に強い、ということになるが、それならばぜひ、オリンピックが東京に招致され、ホームに強い日本人プレーヤーが金メダルをとることを期待したい。

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