モンスター攻略 ~ファイヤーストーンCC16番パー5~
■日本人選手の見方
それでは今大会に出場する日本勢はどうだろうか。今大会が初出場となった3選手は、練習ラウンドを重ね、以下のように話した。
■ 谷口徹
「そりゃミドルホールだったらとんでもない。でもパー5なので名物ホールといえども、パーを獲るためにプレーをするのであればそんなに難しくはない。2オンは狙えない、絶対に池まで届かないクラブで第2打も打つから大丈夫。それよりも18番のティショットのほうが気になる」
■武藤俊憲
「僕はさほど問題ないと思っている。ドライバー、スプーン、スプーンで届かない距離であれば大変だが、ドライバー、クリーク、サンドウェッジできっちり届くわけだから。セカンドショット、サードショットをきっちりと打てればいい」
■藤本佳則
「確かに長いけれど、しっかりとフェアウェイに打っていければボールは転がってくれるはず。あとは(18ホールを通して)グリーン周りがやっぱり難しい。ロブショットは得意なほうだけど、まだ(米国のラフに慣れてないので)距離感の出し方や、ライの見極めが難しい。まあ、フェアウェイに打っていければ、アプローチをする機会も減るので、まずはティショットから」
そして今年で3年連続の出場となる石川遼。モンスターの様子を「去年までとあまり変わりは無い」と話しながら、6月の「全米オープン」を引き合いに出し「オリンピッククラブの16番のほうが難しかったかもしれない。ここ(ファイヤーストーンCC)では、なんとかサードショットを130ヤード以内では打てるはず」と、こちらも冷静だ。
過去には2オンに果敢に挑んだケースもあったが「自分の飛距離ではギリギリ。(第2打を)スプーンで打って、グリーン左横の花道くらいだった」と、きっちり3オンを成功させ、バーディパットを打つのが最も有効な手段と踏んでいる。
「長いからといって、難しいと決め付けてやるのは絶対にダメ」とは武藤。必要以上の警戒心をあおられがちな距離と愛称。思い込みの妄想で、恐怖の影を大きくしてしまっては、それこそ、モンスターの思うツボだ。