モンスター攻略 ~ファイヤーストーンCC16番パー5~
■スネデカー、クーチャーの見方
ブリヂストンスポーツと用具契約を結ぶブラント・スネデカーは今大会のホストプロのひとり。2週間前の「全英オープン」では2日目終了時にトップに立つなど、好調なプレーを見せ、3位タイでフィニッシュする活躍。前週の「RBCカナディアンオープン」にも出場し、連戦で今週のトーナメントを迎え「全英、先週の試合といい状態が続いている。いまの調子でこの4日間を戦えることに興奮している」と笑顔で話した。
そのスネデカーは16番、モンスターについて「見ての通り本当にタフなホール。2オンは不可能といって良いし、ティショットからウェッジのショットまで高い精度が求められる」と話した。「オーソドックスではあるけれど、1ホールがすべてにおいて素晴らしい“テスト”になっている」
ティグラウンドが日によっては数十ヤード前方に出されるケースもあるが、同選手が思い描く理想のルートは、ドライバー、5番アイアンでフェアウェイにレイアップ、そして100ヤードのウェッジショットからのバーディ奪取。「去年は予選ラウンドでバーディを取れたけれど、第3ラウンドでは池に入れてしまった」とトッププレーヤーといえど、ひとつのミスは大叩きに直結してしまう。
その上でスネデカーは「一番大切なのはレイアップするショット、2打目になるだろうね」と説明した。「逆に言えば、ティショットでミスをした場合もそこが大事になる。1打目、2打目を終えて170ヤードくらい残すようでは、一気にピンチになる。フォローの風が吹けば、(縦幅の短い)グリーンでとめるのは難しくなるね。レイアップしたにも関わらず、ラフに入れてしまっては、ノーチャンスだ」
それでも、もうひとりのホストプロ、今季は「ザ・プレーヤーズ」を制したマット・クーチャーは「特別視はしないこと」とキーポイントを掲げた。「名物の16番ホールだからといって必要以上に警戒せず、他のパー5をプレーする際と同じように考えていくことが大切だと思う」
その言葉と同じことを意図しながらスネデカーは付け加えた。「むしろ大切なのは2番のパー5。たくさんの選手がバーディを取ってくるだろう。パー、ボギーでは序盤のリズムをつかむのが難しい」。2つしかないパー5のうち、16番は努めて冷静に切り抜け、チャンスホールの17番、ティショットの落としどころに気を使う最終18番にいかに入っていくかがポイントとなりそうだ。