マスターズ史上初の週末ノーボギー シェフラーは12打差からマキロイを追い詰めた
◇メジャー第1戦◇マスターズ 最終日(12日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7565yd(パー72)
記録が残る限り1942年までさかのぼっても、「マスターズ」の週末36ホールをノーボギーで駆け抜けた選手は誰もいない。2026年大会のスコッティ・シェフラーを除いて。最強の世界ランキング1位は、大会史に残る猛チャージで大会連覇を成し遂げたロリー・マキロイ(北アイルランド)を追い込んでみせた。
4打差を追って出たこの日は最初の3ホールで2つ伸ばした後、辛抱強くパーを並べた。「きょうの4番から7番は、風向きもあってかなり手強い。(獲りたいパー5の)8番でも風の恩恵を受けられなかった」と冷静だった。折り返して10番から12番(パー3)にかけてはパーでも十分という厄介なホールが続く。手堅い3打目勝負で3m強につけた13番(パー5)の取りこぼしは痛かったが、15番(パー5)からの2連続バーディで首位に肉薄した。
「やっぱり、最後の数打はつい振り返ってしまう。本当に入ったと思った」という17番。左から6mほどを繊細なタッチで転がしたバーディパットは、カップを左ふちからのぞき込むようにして止まった。わずかに短く、グリーンにキャリーしながら傾斜で戻された18番のセカンドは風のジャッジによるもの。「僕はいつも、自分がコントロールできることに集中しようと心がけている。この2日間は、ことしに入ってメンタル面で最高の状態だったと思う。18番へのショットも、思い通りに打てた。ただ(フォローの)風が弱まって、少しショートしてしまっただけ」と納得している。
なにしろ、予選ラウンド36ホールを終えた時点では首位マキロイと12打差の24位だった。いきなり極めて硬く速い仕上がりのグリーンが選手たちを苦しめた初日、よりタフな午後の遅い時間帯をラウンドして「70」にまとめた。グリーンが少しソフトになった2日目の「74」が悔やまれるところ。「もし何かを責めるなら、最後の数ホールより、最初の2ラウンドの方を責めるべきだろう。木曜と金曜の硬さが、もう少し均一だったら良かったなとは思う。金曜の午後、日が暮れてくる頃でもコースがかなり軟らかくて驚いた。でも、天気だって変わるし、それも競技の一部。たしかに少しがっかりしているけど、全体としてはいいプレーができた」と受け入れた。
直近2年のマスターズをマキロイが連覇し、昨年「全米プロ」と「全英オープン」をシェフラーが制した。メジャータイトルを分け合う形で2人がゴルフ界をけん引している。「メジャーは時に自分の最高の力を引き出してくれる。昨年は好スタートを切り、もちろん今週もいい一週間だった。やり直したいショットもいくつかあるけど、全体的にはいい戦いだった」。今季のメジャーも2人を中心に熱い戦いが繰り広げられることになりそうだ。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)