アダム・スコットは悪夢の「79」で12年ぶりメジャーVならず
◇メジャー第3戦◇全米オープン 最終日(15日)◇オークモントCC(ペンシルベニア州)◇7372yd(パー70)
悪天候による1時間36分の中断を挟んだ後、アダム・スコット(オーストラリア)の12年ぶりメジャー制覇の期待は徐々にしぼんでいった。
1打差2位から出て、中断時点では2サム最終組を一緒に回るサム・バーンズと1打差の2位をキープ。「今週、こんなに風が強かったことはなかった」と振り返るタフな条件で2ボギーが先行しながら、4番(パー5)では奥のカラーからあと少しでイーグルというロングパットを披露。悠々とバーディを奪った。
中断を挟み、全米オープン史上最長のパー3となる301ydの8番からプレーを再開。いきなり1Wを深い右ラフに入れてボギーをたたいた。バーンズもスコアを落としてアンダーパーの選手がいなくなり、後半12番を終えた時点では通算1オーバーで5人が並ぶ首位につけていたが、ここから悪夢が待っていた。
ここまで3日間の好プレーを支えていたティショットは、中断前から少し右に飛ぶ傾向が気になっていたという。「この1週間、しっかりフェアウェイをキープしていたのに…。その代償を払うことになってしまった。挽回できなかった」。水を含んだ深いラフからショットを制御できるはずもなく、14番からの3ホールで4つ落として万事休す。「79」と崩れて通算6オーバー12位。「コンディションにうまく対応できなかった」と結果を受け止めた。
史上最長ブランクのメジャー2勝目、大会2番目の年長優勝もならなかった。「全米オープンの日曜日で、最も難しいコンディションだった」。歴代2番目のメジャー96試合連続出場を継続中の44歳にとって、24回目の全米はほろ苦いものとなった。(ペンシルベニア州オークモント/亀山泰宏)