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WGC初出場の28歳がデシャンボー撃破「番狂わせじゃない」

◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 初日(24日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71)

今季PGAツアー2勝、屈指のパワーで注目の的のブライソン・デシャンボーがグループリーグ初戦で敗れた。世界ランキング5位を破ったのは、欧州ツアーでプレーする同64位のアントワン・ロズナー(フランス)。4カ月前には204位だった28歳だ。

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昨年12月の「ゴルフ in ドバイ選手権 by DPワールド」で初優勝。2週前の「コマーシャルバンク カタールマスターズ」での2勝目で、世界選手権シリーズの出場権を初めて手にし、いきなり相対したのは今を時めくデシャンボー。ロズナーは「最初の数ホールが重要だった。ちょっと緊張していたから。2番、3番、4番と良いショットを打てて落ち着いたし、自信になった」と9番で3mのバーディパットを沈め、2アップとして折り返した。

「世界ランク5位の選手とマッチできるなんて、普段じゃ考えられない。とにかく楽しんだ」。1アップに迫られて迎えた最終18番、右ラフから残り51yd、打ち上げの2打目を見えないグリーン面へ天高く放ち、ピン奥2mにつけるスーパーショット。「マッチプレーではみんなが同じレベルにあると思う。だから番狂わせなんかじゃないと思う。もちろん彼はすごい選手だし、球を遠くに飛ばす。でも1ラウンドのゴルフなら、誰が相手だろうが関係ない」。バーディパットを沈めて勝負を決めた。

パリ出身だが高校卒業後は米ミズーリ大カンザスシティ校でプレー。「アマチュアのときはたくさんマッチプレーをしてきた。『フランスアマ』を連覇して、『アーノルド・パーマーカップ』では4マッチで勝った。でもプロになってからは今回が初めて」だという。欧州を主戦場とする現在は地元に戻り、サッカー仏リーグ・パリサンジェルマンのスタジアムから徒歩で5分のところに住んでいる。

小さい頃からの憧れは「もちろんタイガー(ウッズ)」と即答した。「ただフランスで言えば、トーマス・レベビクトル・デュビッソン。彼らによって、フランス人はゴルフに注目した。ビクトルは特に何年か前のプレーは印象的だったよね」。アリゾナ州で行われていた2014年大会決勝で、当時無名と言えたデュビッソンはジェイソン・デイ(オーストラリア)を相手にグリーン周りのサボテンが並ぶエリアから何度もアプローチを寄せて惜敗の準優勝。フランスから再び台風の目が現れるか。(テキサス州オースティン/桂川洋一)

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