2025年 全米女子オープン presented by アライ

賞金3億円超でワンルームから引っ越し? マヤ・スタークが女子ゴルファー世界一

2025年 全米女子オープン presented by アライ 最終日 マヤ・スターク
同郷のスウェーデン勢と快挙を喜ぶマヤ・スターク(左)(Stacy Revere/Getty Images)

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 最終日(1日)◇エリンヒルズ(ウィスコンシン州)◇6829yd(パー72)

メジャー初優勝をかけた最終日、マヤ・スターク(スウェーデン)のリードは1打しかなかった。後続には世界ランキング1位のネリー・コルダら強豪がズラリ。「先走りたくなかった。ラウンド中に追い抜かれると思っていたし、その中で冷静にいるしかなかった。全てをコントロールしようとするのをやめて、成り行きに任せようとした」と素直な心境を明かす。

一見すると弱気なようで、自然体のマインドセット。プレッシャーとの向き合い方は、練習日にヒントを得ていた。「打つ前にクラブを少し浮かせると、緊張がほぐれるって気付いたの。今週は自分のプロセスをしっかりこなすこと、そういう小さなポイントを自分に課していくことがキーだったと思う」

パッティングコーチに指摘された、ショートパットの際にカップを気にして左肩が開くクセが出ないようにケアすることも、そのひとつ。リーダーボードを初めて確認したのは、最終盤の17番を迎える頃だったという。女子ゴルファー世界一を決める大舞台で、どこまでも自分自身に集中していた。

ティショットが乱れてスコアを落とす場面もあったが、「ありがたいことに大きなミスはなかった」。一度も追いつかれることなくプレーを進め、パー5でありながら、最終日のホール別難度6番目と厄介な最終18番(パー5)に3打のリードを持って入ることができた。

18番は「(メジャー以外の)普段の週ではありえない」と話す、まさに全米女子オープン仕様のセットアップ。手前からの4打目は、強烈な上り傾斜で尾根を越えていく左ピンに背中を向け、パターで大きく右へボールを転がしてグリーンに乗せることを優先した。「アプローチはピンから18m右、パットはピンから15m右を狙っていた」。下りの高速ラインとなるパーパットも慎重に距離感を合わせての手堅いボギーフィニッシュだった。

スウェーデン勢としてはリサロッテ・ノイマン(1988年)、アニカ・ソレンスタム(1995、1996、2006年)に続く3人目の全米女子オープン制覇。「きのう、彼女たちから『タイトルを持って帰ってきて』ってメッセージをもらったの。それだけでもクールな瞬間だった。自分のものになったことがとてもうれしい」と喜びをかみ締める。

母国のレジェンドに続いた栄誉に加え、優勝賞金240万ドル(約3億4626万円)を獲得。「賞金額すら知らなかったわ」と驚き、「スタジオアパートメント(ワンルームアパート)から引っ越すのも、ひとつの手かもしれない。いまの生活に満足しているから、ちょっと分からないけど…」と笑った。2022年8月に行われた米欧ツアー共催競技での優勝から米ツアーに飛び込んで4シーズン目の25歳。つつましやかな生活を送りながら、最高峰のタイトルを手にした。

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