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<褒め上手は、ゴルフ上手? 金亨成の特技とは>

海外の選手が異国のツアーでやっていくには、まずその環境に馴染むことがひとつ、活躍の秘訣になるのは間違いないがその点、金亨成(キムヒョンソン)は、本当に世渡り上手だと思う。

というか、褒め上手。「ハンパじゃない」はもはや、彼の定番フレーズだが、それを駆使して相手の良いところを見つけて徹底的に褒める。「センパイ、ハンパじゃないですよ。カッコいいですよ」とよくその標的(?)になっているのが、藤田寛之だ。

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同じウェアメーカーという縁もあり、「本当にダイスキな選手なんです」と、昨年の賞金王を心から崇拝する金は、その姿をコースで見つけるやどこでもかしこでも、褒めまくる。

「センパイ、今日のウェア格好いいですね!!」。

すると、たちまち照れて藤田は「いやあ、ヒョンソンのほうが、俺よりずっと格好いいよ!」と褒め返しはお世辞でもなんでもなくて、母国の韓国ツアーでもイケメンプロとして1,2位を争うという金は男から見ても本当に格好いいと、藤田は思っている。

現に一緒に記念撮影を、とお願いしたら、「いやいや、嫌だよ!! 格好いいヒョンソンと、比べられちゃうのは嫌だもん!」と本気で嫌がる藤田に無理矢理2ショット写真を撮らせてもらったのだが、その間も金の滑らかな口は止まらず、「何言ってんですか。センパイのほうがカッコイイです。ホント素晴らしいですね」と、藤田を褒めて褒めて、褒めまくっていた。

そんな陽気で明るい金には、他の選手も気さくに声をかけるし、金の回りはいつも笑顔と笑いに満ちている。流ちょうな日本語も手伝って、日本ツアーですっかり自分の居場所を確立しており今年は、賞金ランキングで独走した松山英樹もすわ大逆転か、という“ハンパない”活躍を見せたのも、そんな特異なキャラクターあってこそ。結局、王座は最終戦を待たずに松山の手にゆだねることになったがそれでも「最後までよくやったね」と今度は、日本ツアーを賑わせてくれた金を、逆にいっぱい褒めてあげたい。

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