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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーたちの心遣い<手嶋多一>

2005/12/05 09:00

2週前のカシオワールドオープンで、プロ転向後初めての男子ツアーに挑戦したミッシェル・ウィが初日の共同記者会見で、こんなコメントを残している。「一緒に回った横田選手も手嶋選手も英語が話せないみたいなので、あまりお話できませんでした」。

これを読んで、「あれ?」と思った人もいるはず。

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手嶋多一は学生時代にアメリカに留学していた経験がある。普段の試合でも、海外からきている外国人選手と笑顔を交えて屈託のない会話に興じるなど、英語が堪能なのだ。それなのに、ウィから「英語が話せない」と言われてしまったのはどういうわけなのか・・・。

これについて、あとで横田もこう証言している。「手嶋さんは英語が話せるくせに、ちっともウィと会話しようとしていなかった」。横田のほうこそ英語が苦手なのに、場を盛り上げようとインターバルで一生懸命ウィに話しかけたり積極的だったのに比べ、手嶋は確かに“らしさ”がまったくなかった。

初日の最終9番で、ウィのスタンスがスプリンクラーにかかる場面があり、マーカーの手嶋がウィに呼ばれたのだが、そこでも手嶋はカタコト風の会話しかせず、横田もいぶかしく思ったほどだった。

「・・・実はものすごく、緊張していた」と、手嶋は言った。大会を盛り上げる意味でも、会場中の注目を集めるウィの予選通過を心から祈る気持ちがあった。もちろん、それは手嶋がどうこうできる話ではないが、せめて静かにプレーさせてあげたいという気持ちのほうが強かった。ウィの気が散らないよう気を遣い、話しかけるのも躊躇したのだ。

それに加えて、16歳ながら醸し出すオーラは、「あのタイガー・ウッズにも匹敵するほどだった」と手嶋はいう。予選2日間をウィと回ることが決まったときも、妻・直子さんが冗談まじりに「良かったじゃない、あなたもあのオーラをもらってくれば?」と言って送りだしてくれたそうだが、「実際に、かなり話しかけずらい雰囲気を醸し出していて。ほんとうに真剣に、予選通過を目指して頑張ってたのでしょう。最後には僕らも、思わずファンになってしまうほど彼女にはスターの雰囲気が漂っていましたよ」。

そう打ち明けた手嶋自身は2日目にトップに立ったが、「自分のことは、もうどうでもいいって感じだったので。いつの間にか首位だったというのが正直なところ。それより、気疲れでグッタリです」と、苦笑した。そんな手嶋の思いも届かず、ウィは2日間でコースを去ったが、それもわずか1打、足りないだけだった。

その週、優勝した谷口徹が言ったものだ。「話にもならないような選手が出て来るのは考えものだけど、彼女は不可能な選手ではなかった。ちゃんと予選通過できる力を持っているなら、男女問わず大歓迎ですよ」。

・・・男子プロも脅かすに十分のプレーを披露したウィ。ウッズも、その才能を認めただけのことはあったのだ。

トーナメントで起こったルール裁定の実例

<カシオワールドオープン>

3日目、2番ホール(パー3)のグリーンサイドで競技委員要請があった。ティショットがグリーンの手前にあるラテラル・ウォーターハザードに入ったがグリーン側でバウンドして戻るようにして入った。このとき、球がグリーン側の赤ラインを超えて戻って入ったかの確認であった。

立ち会った競技委員は、池の近くにいたフォアキャディーや同伴競技者とその組のキャディー、プレーヤーに状況を聞いても「バウンドして戻って入ったが赤ラインを超えて戻ったか分からない」との情報で「立証されないものとする」との判断を下しプレーヤーに池の限界を最後に横切った地点を池の手前に決定した。プレーヤーは、規則26-1cを採用して池の手前から第3打目をプレーした。

読者の皆さん、安易に認め合ったりすると「合意の反則・規則1-3」になりかねませんのでご留意してください。

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