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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーたちのクセ<手嶋多一>

2008/07/07 09:16

プロがラウンド中に使うボール。たいがいの選手は2、3ホールに1個から2個の割合で交換するという。1ラウンドで使用するボールの平均は、単純計算で9~10個。使用後はギャラリーの方にプレゼントしたり、練習球として使ったりすることが多いようだが、手嶋多一は例外だ。

1993年にプロ転向して以来、心に決めていることがある。「ボギーを打つまで、絶対にボールを変えないこと」。もちろん傷が入ったり、何らかの不具合が生じればその限りではないが、それ以外で信念を曲げたことはないという。

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「理由は・・・せっかくメーカーさんからいただいているものを、むやみにムダ使いしたくないというのもありますが、一番はゲン担ぎ。せっかく良いプレーが続いているのを途切れさせたくはない、というのがあって・・・」。だから、18ホールボギーなしの日は、使うボールは1日1個だ。さらにそのまま翌日のラウンドでも使い続けると決めている。

キャディバッグに入れて大事に持って帰るから、ホールアウト後にギャラリーに欲しいと頼まれると非常に困ってしまうという。「一度もボギーを打たなかった日はまた次の日も使うから、ほんとうに申し訳ないけんだけどプレゼントできなくて・・・」と、心苦しい胸の内を打ち明けた手嶋。

スイングの不調もコーチなど他人に頼らず、絶対に自分で解決すると決めていたり、「かえってフィーリングがおかしくなる」と、ラウンド後はあえてショット練習をしなかったり・・・。また、ほとんど毎日欠かさずお昼寝タイムを設けているところや、コーヒーの中でも特に缶コーヒーにこだわるなど、一見おおざっぱな性格に見えて、実は頑固一徹な選手が手嶋だ。

それでも、人が良いからボールの件も、「なんだか、ケチみたいに思われるのも嫌なんですけど、その点だけは、絶対に譲れないこだわりなんです、ごめんなさい!」と、真摯に頭を下げる。

そんな理由でみなさんをがっかりさせてしまうこともあるかもしれないが、それが彼のこだわりなので、ぜひご理解のほどを・・・!!

その分、サインを求められればどんなときでも快く応じるなど、徹底したファンサービスとコースでの紳士的な振る舞いが評判の選手。
先週のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズでは大会が推し進めるエコ活動の“エコ大使”に就任。3オーバーの51位タイと出遅れながら、不機嫌な顔ひとつ見せず、長蛇のサイン会をこなし、さらにはエコ弁当を試食して海外テレビクルーの前で、満面の笑顔を見せるなど大活躍だった。その上、スタッフに「また何かすることがあればいつでも言って」と伝え置く律儀さで、“大役”をまっとうした手嶋であった。



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