“黄金世代”60勝の節目を刻むか 勝みなみが4年ぶりVへ「チャレンジャーのつもりで」
◇国内女子メジャー◇ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 3日目(12日)◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川)◇6755yd(パー72)◇晴れ(観衆5023人)
我慢を重ねた18ホールにあって、勝みなみは13番のパーセーブを振り返って何度もうなずいた。「もう、あれが一番大きかったですね」。アゲンストの風が吹く190ydのパー3は、この日5番目に難しかったタフなホール。大きく右にミスしたUTのティショットがガードバンカーよりも右側のラフまで飛んだ。
ギリギリを狙って目の前のバンカーに落としたり、もう一度ラフからアプローチをする最悪のケースだけ避ければいいと割り切り、あえて少し強めにウェッジを入れた寄せ。本人の手応えとは裏腹に、下り傾斜を走ったボールが5mほどオーバーした。「そこまで行く予定はなかったんですけど…」と笑いながら、「右に曲げた自分が悪い」。腹をくくって打ったパーパットをねじ込んでみせた。
続く14番(パー5)でしっかりバーディを奪い、2オンに成功した16番(パー5)でもバーディ。耐えるところを耐え、チャンスが来れば逃さなかった3アンダー「69」のラウンドに「自分で流れを作っていくようなゴルフができた」と胸を張った。
竹田麗央が国内メジャー最少ストロークに並ぶ「63」と猛チャージをかけ、山下美夢有、岩井明愛と自分を含めて米ツアーメンバー4人が首位と4打差以内にひしめく。スポット参戦で久々に日本のコースをプレーする選手たちが、徐々にアジャストしてスコアをまとめてきた構図ともいえる。「深かったり、絡むようなラフは米国では多い。そこの経験値、アプローチのバリエーションは多く持っているので、パーで耐えながらバーディを獲っていくゴルフが、(結果として)私たちはできているのかな」
その中で通算8アンダーの首位に立っているのは紛れもなく自分だ。最終ラウンドを首位で迎えるのは、当時の世界ランキング1位ジーノ・ティティクル(タイ)とのプレーオフに敗れた昨年10月「ビュイックLPGA上海」以来。日本ツアーでは2022年9月「ゴルフ5レディス」までさかのぼる。「久しぶりにトップで迎えられるので楽しみな気持ちが一番。今週はチャレンジャーのつもりで来ているので」。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が特に認めたアジア地域の女子プロゴルファー、いわゆる「アジア枠」での出場ということもあり、挑戦者の姿勢を崩さない。
22年「日本女子オープン」以来4年ぶりの優勝となれば、1998年度生まれの“黄金世代”による国内ツアー60勝目。14年「KKT杯バンテリンレディス」で当時のツアー最年少優勝(15歳293日)を成し遂げ、新たな時代を切り開いた28歳が堂々と節目を刻む。(石川県加賀市/亀山泰宏)