「チャンスだろ」と父の猛プッシュで推薦出場 荒木優奈の妹・七海が狙う一発
◇国内女子◇ヨネックスレディスゴルフトーナメント 初日(5日)情報◇ヨネックスCC(新潟)◇6483yd(パー72)◇晴れ(観衆2263人)
「全米女子オープン」参戦中の荒木優奈の妹で、アマチュアの荒木七海が首位と2打差の17位でスタートした。「風がちょっと難しくて、ドライバーで逆球が少し出たり」と苦しんだ初日は3バーディ、3ボギーでパープレー「72」。6番、18番という「伸ばしたい」2つのパー5でいずれも2打目が右にすっぽ抜け、ボギーを喫したことは悔しい。しかし、だ。これまで故郷・熊本のある九州開催のツアー全5試合で予選落ちし、宮崎・日章学園高3年で初挑戦した最終プロテストで合格ラインに4打及ばず涙した立場で、初のツアー予選通過どころかアマチュア優勝すら狙える位置につけられた。
やはり親の話は聞くものだ。2度目のプロテストを控えた今シーズン前。スポンサー契約を結ぶ大手ソフトウェア企業「Sky」から打診を受けた。「ツアーの推薦、2試合はお願いできると思うから希望の大会を教えてください」。相手先へ優先順位をつけた4大会を伝える必要があった。
荒木は考えた。最優先は故郷開催の「KKT杯バンテリンレディス」だった。「この試合は最初、マンデー(主催者推薦選考会)から挑戦しようと思ったんです」。同じ推薦でも最終的に上位の数枠に入って、出場権を勝ち取らないといけないマンデー予選だから「4番目で…」。そう思っていると、父が言った。「チャンスだろ?」
本大会は昨年12月のツアースケジュール発表時点でメジャー「全米女子オープン」と同週開催になることがわかっていた。つまり多くのトッププロが出ない…。「確かにフィールドは薄くなるだろうし、推薦をもらえる可能性も高くなる」と考え直し、希望順位を2番目に。スポンサーに伝えて出場権をいただくこととなった。
思惑通り、メルセデスランキング上位7人を含めて国内ツアーメンバーから11人が「全米」へ。おまけに同ランク50位内の有力選手からも欠場選手が出た。そしてこの日の2打差発進だ。
プロテストを前に経験値を高めるため、ツアー挑戦6度目で初の予選通過になればうれしい。いやいや、ツアー史上9人目のアマチュア優勝を射止めれば、プロテストを受けずしてプロに転向できる。「私もこの大会が始まる前は“マジで(優勝を)狙えるかも”とか言ってたんですけど、本当はそんなこと思ってなくて…。メンタル弱い系なんです。緊張しいで、朝一のティショットは特にダメで」。いざ好位置につけると、弱気の虫が騒ぎ出したが、表情は明るい。「(姉の)優奈には全米でしっかり稼いでもらって…」と自分への資金援助を期待するような口ぶりで笑う。残り36ホール。父の猛プッシュを信じ、腹を据えて“一発”を狙うしかない。(新潟県長岡市/加藤裕一)