ベースボールグリップと決別、けが…前年覇者・清水大成は1次からでも米ツアー予選会へ
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権 センコーグループカップ 事前(20日)◇蒲生ゴルフ倶楽部(滋賀)◇6991yd(パー72)
前年大会で待望のツアー初優勝を遂げ、さらなる飛躍を誓ったはずの2026年は早々に暗雲が立ち込めた。清水大成はニュージーランド開催だった3月の開幕戦「ISPS HANDA Japan-Australasia Championship」でショットの際に左手首に痛みを感じたという。
同週を35位で終えて帰国後に受けた治療で消えたはずの症状は、4月「東建ホームメイトカップ」のプロアマで激痛となって襲ってきた。「風が強くて、寒くて球がつかまらなかった分、左手をちょっとストロンググリップにしたら、一発で来てしまって。夜中に痛くて目が覚めるくらいで、次の日の朝にはパターも握れなかった」。ニュージーランドでは左手の甲側だったが、東建では小指側で、痛みの度合いも比較にならないレベルだった。駆け込んだ病院でTFCC(尺骨側手関節三角線維軟骨複合体)損傷の診断を受け、いきなり離脱を余儀なくされた。
3週ほどクラブも握れず、ようやくアプローチから再開できると思ったら、今度は右手首にも痛みが走る悪循環。「余裕で出られるだろうと思っていたら、ちょっとギリギリになっちゃいました」という前週「関西オープン」でようやく復帰。調整や練習ラウンドどころではなかったものの、「自分が思ったよりゴルフになった」と4日間プレー(53位)できたのは幸いだった。
そもそも、ゴルフ人生における一大決心とともに迎えたシーズンだった。もはや代名詞だったベースボールグリップから、左右の指を絡めるインターロッキングへのビッグチェンジ。「ベースボールは両手のバランスがすごく大事。ドローを打ちにいくと右手が勝って、強い(フックするような)球が多くて、それを嫌がって右に…みたいな球も多かった。2、3年前からずっと変えたいなとは思っていたんです」と明かす。特にアイアンショットの方向性に確かな改善を実感しつつあった直後のけがだった。
新たなトライと手首を痛めたことの関連もゼロではないかもしれないが、主たる原因はスイングにおける左肩をはじめとする全体的な動きの悪さが負荷をかけていたという分析。復帰後もインターロッキングを継続している。リハビリ期間中はそれを補強するような箇所を鍛えるだけでなく、クラブを握れないならとばかりに眼球を動かすビジョントレーニングにも取り組んだ。レベルアップした状態で史上9人目の連覇を目指す大会に臨むことができる。
「去年より多く勝ちたい」と複数回優勝を目標にしながら、メインターゲットに据えるのは来季のPGAツアー参戦につながる予選会(Qスクール)出場だ。「毎年(国内ツアーのランキングが絡む)セカンドから狙っていたんですけど、ことしはファーストからでもエントリーしようと思っています」。アクシデントはあったが、10月末から11月初めにかけて14会場で行われるファーストステージからはい上がっていくことも覚悟して勝負の一年をリスタートする。(滋賀県日野町/亀山泰宏)