中野麟太朗は「ノドと頭が痛くて」“直ドラ”で池ポチャまでして…フィールドベストタイ「66」
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 3日目(11日)◇東建多度CC名古屋(三重)◇7090yd(パー71)◇晴れ(観衆3053人)
中野麟太朗がマークした「66」はフィールドベストタイだった。しかし、とてもそんなスコアが出るコンディションではなかった。
雨天中止となった前日早朝にコースに来て、屋根付き練習場でショットを調整したが、やり過ぎた。「ノドが痛くなって体がだるくて」。それでも、午後0時35分スタートのこの日も早めにコース入りしていつものルーティンをこなそうと思ったが「起きたら頭が痛くて」やめた。スタート後もろくなことがない。序盤12番(パー5)は2オンを狙った“直ドラ”で左の池に入れてボギーが先行。左足下がりのライからまさかの“巻き球”が出た結果だった。
「今日は体調が悪いからボギーを打ってもしょうがないや」。多くのマイナス要素を開き直ってプラスに変えた。14番でカラーから8mのパーパットを決めて、空気が変わる。16番(パー3)では20mの超ロング・バーディパットを放り込む。実質207ydを4Iで抑えて5mにつけた3番(パー3)から3連続バーディ。この日のホール別難度4位とやっかいな7番で奪った最後のバーディは、残り150ydから奥のスロープを使うつもりで打った8Iのショットがアゲンストにうまく負けて、80cmのベタピンについたくれた。
「流れみたいなものに乗れた」と振り返る一日は、偶然の産物ではない。2024年大会初日にマークした「61」は、1997年大会(鹿児島・祁答院GC開催)での亡き師匠・尾崎将司氏らと並ぶ大会ベストスコア。また2022年「パナソニックオープン」で蝉川泰果が記録したアマチュアのツアー最少スコアに並ぶもの。そんなコースとの相性や底力がある。
「24年大会の61は初日で怖いものなしでした。今回は予選落ちの可能性もあるところからのスコアですし…。今日は俯瞰して(コースや自分を)見られていたように思います」。この日のフェアウェイキープ率85.7%(12/14)はフィールドトップと、コンディション不良の中でもスコアメークのベースはしっかり作っていた。
3月に早大スポーツ科学部を卒業したばかりで、プロとしてツアー本格参戦1年目。2023年「日本アマ」覇者でジャンボ門下生という注目の22歳は「準備をしっかりして、それをそのまま出したいと思います」。ツアー初優勝がかかる最終日を、いつも通りに迎えるつもりだ。(三重県桑名市/加藤裕一)