目指せ総額4億円の前澤杯「経済がしっかり回る大会に」 異例プロアマに石川遼の反応は
実業家の前澤友作氏が手掛ける「前澤杯 MAEZAWA CUP」(4月24~27日)の記者会見が6日、大会会場となる前澤氏所有のプライベートコースMZ GOLF CLUB(千葉県)で行われた。前澤氏のほか、選手を代表して石川遼と清水大成が登場し、大会の詳細や開催への思いを語った。
大会の大きな特徴のひとつは、本戦前10日間にわたって行われるプロアマ戦。通常のトーナメントは開幕前日などにプロアマ戦を組み、大会スポンサーなど限られた参加者で行われる。本大会では1組最大3人(見学者3人まで帯同可)のチケットを100万円で販売。収益は賞金として還元され、賞金総額は最大4億円が見込まれている。
「経済がしっかり回る大会にしたい。一般のチケットの興行収入で賄えるほど、お客さんに来てもらうことは難しい。本当にゴルフが好きで、お金を払ってでもプロの球を近くで見たいという方に経済を回していただくというのが、一番ピンときた」と前澤氏。試合数の減少や人気低迷が課題になる男子ツアーにおいて、「新しい風を吹き入れて盛り上げたい」と話した。
購入希望者は、同伴プロをオークション形式で指名するユニークなシステムについて、石川は「ファンからどういう風に見られているか、考えるとゾクゾクするけど刺激的」と表現。「技術を磨けば磨くほど、喜んでもらえると思って備えていきたい。普段応援してくださったり、興味がある方にロープの外ではなく次元が違う体験をしてもらえる。期待をしていただきたいし、楽しんでいただきたい」と思いを語った。プロアマ参加チケット、観戦一般チケットともに3月1日の発売を予定している。
また、会見前には実際に使用コースをプレーし、「ティからグリーンまで全部キレイ。グリーンはきょうの時点で12フィート弱は出ていて、難しすぎるほど難しかった」と苦笑い。前澤氏は「距離が男子プロには短いかなと思うので、ティを下げたりグリーンを難しくしたり、ラフをぼうぼうにしたり、色々な工夫でいいスコアが出ないようにしたい」と構想を明かした。
前澤氏は、昨年まで行われた日本開催の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」に続く自身主導の大会について「謙虚に誠実に、しっかりやり遂げたい」とコメント。「(男子ゴルフ界が)これがきっかけで、より盛り上がっていけばいいなと思っています」と期待を込めた。
大会のフィールドは100人で、15人は推薦枠、残りは日本ゴルフツアー機構(JGTO)の出場優先順位に基づいて決まる予定。本戦は予選カットなしで行われるが、賞金ランキングへの加算対象は上位60位タイまでとなる。(編集部・谷口愛純)