「Hot Shot with GDO」2018年9月のマンスリーゲストには田村亜矢プロを迎え、全4回でお届けする。

1997年4月15日生まれで、北海道出身。2017年のプロテストで、3アンダーの17位タイで合格し89期生となった。ファイナルQTを3位で通過し、2018年度LPGAツアー前半戦全試合の出場権を獲得した。今シーズンから導入された第1回リランキングで45位となり、シード選手の欠場状況によっては、後半戦出場枠を確保できる位置となっている。

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第1回 「89期生は戦友」

2016年に受けた最初のプロテストでは、通過点だったはずが、人生を捧げるほど思いつめた結果、35位タイと4打及ばずに不合格。ファーストQTは、気持ちの整理がつかないままに敗退した。今となっては、ゴルフに対する向き合い方を考え直す、いいきっかけになった出来事だった。

2度目のプロテストでは、1998年度生まれの「黄金世代」が話題になる中で、3アンダーの17位タイで合格し89期生となった。同期はとても仲が良く、新垣比菜の優勝や、勝みなみ、小祝さくら、松田鈴英などの活躍でお互いを高めあっている。

QTランク3位に入って今季前半戦の出場を決めたが、2018年よりリランキング制度が導入され、6月の「アース・モンダミンカップ」終了後の第1回リランキングでは45位となった。正直なところ、「去年までだったら年間を通じて試合に出場ができたのに……」と考えがよぎるが、「来年のシード獲得のためにもっと頑張ろう」、と前向きにとらえている。

第2回 「ジャンボ尾崎に弟子入り」

小学校を卒業後、より良い練習環境を探し求め、福島県内の中学校に進学した。1年後に東日本大震災の影響を受け、残りの2年間は地元北海道に戻って過ごした。

宮里藍さんに憧れ、宮城県の東北高校に進学し、自主性を重んじることで知られるゴルフ部に所属。有村智恵や原江里菜などツアーで活躍する多くの先輩を輩出した環境で、本気でプロゴルファーを目指して日々練習に取り組んだ。

高校3年で「東北ジュニア選手権」や、「東北女子アマ選手権」に優勝し、その後、PGMが運営する「ミヤギテレビ杯」開催コースの「利府ゴルフ?楽部」で働きながらプロテストを目指した。

ジャンボ尾崎に教わりたい一心で、父親から尾崎智春氏を通じて申し出たところ、晴れて弟子入りとなった。技術的なことはもちろん、かけられる言葉の一つ一つが勉強かつ、メンタルトレーニングになっている。

第3回 「タイヤ引きで飛距離アップ」

クラブとボールはダンロップと契約している。「まっすぐ飛んで、飛距離もでる」ので、ドライバーが得意だが、オフにジャンボ邸でトレーニングをした結果、さらに平均飛距離が240ヤードから250ヤードにのびた。以前は上半身だけを使っていたが、下半身リードでヘッドスピードを上げるスイング改造に取り組んだ。走り込みや、タイヤ引きなどの全身を使うトレーニングはとてもキツかったが、土台となる下半身が鍛えられた実感がある。

開幕前に、同期の新垣比菜、小祝さくら、三浦桃香、植竹希望とともにデサントとゴルフウェアの契約を発表して話題になった。ブランドは「ルコックスポルティフ」で、イ・ボミ、キム・ハヌル、鈴木愛など強い選手が着ているので仲間入りができてうれしかった。

プロテスト合格後には、「大東建託」との所属契約を発表。ルーキーイヤーから多数のスポンサーが集まるが、「プレッシャーにはなっていない」とキッパリ。支援を力に変えて、結果を出して恩返しをしていこうと心に誓っている。

第4回 「お財布は3桁以上を稼いだら」

地元北海道では、授業や遊びでスキーをすることが多かった。左右の体重移動に関しては、ゴルフと共通していると思うことがある。

オフは、買い物、ネイルや美容院など自分へのメンテナンスに時間を使う。今欲しいものは、「バレンシアガ」のコンパクトなお財布。3桁（100万円）以上の賞金を稼いだら買おうと決めており、5月の「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」で12位タイになって約束的には買えるが、まだ勇気がなくてためらっている。

基本的に出かけるときはお財布、携帯、家の鍵だけを持ち歩く。おおざっぱな性格で、LINEで連絡をもらっても未読のまま。うわべの付き合いが苦手で、本当に連絡を取りたい友人は3～4人くらいだ。

5人兄弟の4番目で、同世代ではめずらしい大家族。とても仲がいいので、家族思いで周りに気を使える男性が理想だ。夢は、「世界に通用するプロゴルファー」になって、ワクワクするようなプレーをして、ギャラリーに注目される存在になることだ。