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ジャック・ニクラスの語るGolf 2.0とは?

2012/01/28 07:15

昨年6月の全米オープンの際にも触れたが、米国ゴルフ関係者の抱くゴルフ界への危機感というものは、いよいよ高まりを見せている。その背景にある数字の一つがゴルフ人口で、05年に3,000万人だったものが11年には2,610万人にまで落ち込み、また年間総ラウンド数もここ10年で5億1,800万回から4億7,500万回へと大きく縮小。特にここ5年間は毎年減少を続けている。

「Golf 2.0」。これが、この問題に対処すべく様々なプログラムが準備されているPGA of AmericaおよびUSGAの掲げる活動のキャッチコピーだ。ゴルフから離れてしまった人たちを再びフェアウェイへと呼び戻したい。インターネットの世界では、04年頃から“Web2.0”という言葉でクラウドやWebサービス、ブログ、ソーシャルメディアなどの新たなコンピューター利用の仕方を評してきたが、「Golf 2.0」という言葉も、ゴルフというスポーツのメジャーバージョンアップ、ゲームのあり方を大きく変えていく必要がある、とする決意の表れと言えるだろう。

今年で59回目を迎えたPGAマーチャンダイジングショーでも、「Golf 2.0」というサインがいたるところに見受けられる。初日のオープニングセレモニーに続いて、会場のメインステージでジャック・ニクラスらが登場して行われたプレゼンテーションも「Golf 2.0」に関するものだった。

ステージの大型スクリーンには、「テニスならテニスコートに行ってラケットがあれば簡単にやることができるけど、ゴルフはその前にコミットすることが多過ぎる。シューズやグローブやゴルフクラブ、それからゴルフ場を予約して、プレーするときは後ろから来る人のことを気にしないといけない」と、その煩雑さをあげつらう主婦の映像が流され、現在のゴルフ界の抱える問題点が浮き彫りにされる。

その一方、ニクラスの設計したミュアフィールドビレッジでは、通常の倍近い8インチ(約20.3cm)カップを使ったプレーや、12ホールのスコアカードを提供し、メンバーの好評を博している。ニクラスは「競技時間が長い、プレーが難しい、コストが高い」ことがゴルフ人口減少の3大要因であると指摘する。そういった問題点を解決し、いかにゴルフへ人々を呼び戻すか。ティグラウンドをプレーする人のレベルに応じて自由に前後させるなどの動きも、そんな多様な取り組みの一つだ。

かくいう私も、数日後にはパートナー企業関係者たちとのラウンド予定が組まれている。全く熱心でないゴルファーである私にとっては、喜び勇んで行くというものではないのだが、純粋に見ず知らずの人たちと自然の中でゆっくりと1日を楽しむという経験だけでもその価値はあると思う。これに、もっと気軽にゲーム自体を楽しめる魅力が加われば申し分ないのだが…。と思っていたら、PGAショーの会場で秘密兵器を入手した。米Polara社の開発した弾道自己補正機能付きのゴルフボールで、ディンプルがある一定のパターンで組まれているため、スライスしたボールが真っ直ぐ戻ってくるなど、特に狙いを定めてティアップした時にその威力を発揮する。当然試合では使えないのだが、こんな優しさのある製品もゴルフファンの裾野拡大には有効だろう。入門競技者の意識を忘れないためにも、下手でいるのも悪くないなと妙に自分自身を納得させてみた。(フロリダ州オーランド/今岡涼太)




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