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フェアウェイから観戦できる! ローピング“ゼロ”に課題は

2019/02/10 08:30

◇欧州男子◇ISPS HANDA ヴィックオープン◇13th ビーチGC(オーストラリア)◇ビーチコース(6796yd/パー72)/クリークコース(6940yd/パー72)

日本のツアー関係者によると、ひとつのゴルフトーナメントを開催するのに40km以上の観戦用ロープが必要になるという。コース形状や総距離によって長さは異なるが、ロープを張るためには多くのアルバイトを雇い、20人ほどの作業員を投入する。それだけの手間とコストをかける一番の理由は、ギャラリーを打球事故から防ぎ、観戦の安全性を確保するためだ。

男女同時開催の2ツアー共催競技(男子:欧州&豪州/女子:米国&豪州)「ISPS HANDA ヴィックオープン」は、選手と観客を区切るギャラリーロープがない。観客は選手についてフェアウェイを歩くことが認められ、グリーン周りでも至近距離で選手を見られる。日本人選手の関係者たちが「こんなにユルいの?」と笑うのも、うなずける。

昨年大会まで男女とも単独開催で行っていたオーストラリアンツアーの関係者は「コストの問題はあると思う」とした上で、「ギャラリーからの評判は良い」という。実際、コース内で観戦した日本人男性は「こんなに近くで見たことはないです」と満足そうだ。

一方で、選手たちへの影響はどうだろう。予選2日間、地元ビクトリア出身のルーカス・ハーバートと“ビーフ”の愛称で人気のアンドリュー・ジョンストン(イングランド)と同じ注目組にいた石川遼は、「ゴルフを知っている方も多かったのかもしれないけど、気にならなかったですよ。プレーにまったく影響はなかった」という。池田勇太も同じく、「練習ラウンドやプロアマ戦でもコース内に人がいるから、特に気になることはなかったですね」と話した。

石川の言葉通り、観客は選手のプレー前に静止し、話声もほとんどなかったように見えた。ただ、メルボルンから南西へ100km、サーフィンが盛んな田舎町だけにギャラリー数はお世辞にも多いと言えず、最大でも1組100人程度の観客しかいなかった。

もちろん、制限が少ない自由な観戦は打球事故のリスクも伴うことになる。ロープが整備されても危険はつきまとい、昨年パリで行われた欧米対抗戦「ライダーカップ」でロープ外にいた観客にブルックス・ケプカの打球が当たり重症を負った例もある。

石川は「例えば有名選手が来て、たくさんのギャラリーが来場されたら、もしかしたら今週もロープを張っていたかもしれない。やっぱり打球事故のリスクは高まってしまうと思う」と安全面を考慮したうえで、「コストをかけられない大会で、観客がすごく多いわけではない試合とかには(ロープなしは)すごく良いと思う」と述べた。

池田は、日本ツアーとの違いを絡めながら言及。コース内に複数の家屋が建ち、スタートホールまでの移動にカートを使う広大なゴルフ場を前に、「日本でこれだけ広い敷地のゴルフ場があるのかという問題はある。広いからこそできる、というのは確かだよね。やっぱり(打球)事故は心配だから」と語った。

オーストラリアンPGAツアーの担当者は、「昨年まではオーストラリアだけの試合だった。今年からは欧州と米女子が加わり、今後も世界的な選手が増える可能性もある。観客のことを考えながら、(ロープの有無を)見直すべき点はあるかもしれない」と話した。

選手と観客の理想的な距離。観客の安全を最優先に置きながら、大会規模やコース状況に応じて最適な形を探していくことになる。(オーストラリア・バーウォンヘッズ/林洋平)

林洋平(はやしようへい) プロフィール

1991年、横浜市生まれ、A型。大学卒業後の2015年にGDO入社。チーム内では最年少。トーナメント取材に行くが、自身のプレーは勉強中。当面の目標はドライバーをスライスさせないこと。大のビール党で、出張先の名物で晩酌するのが、ささやかな楽しみ。

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