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難聴のアマチュアが欧州ツアーで1打差2位

◇欧州男子◇ポルシェヨーロピアンオープン 最終日(29日)◇グリーンイーグルスGC(ドイツ)◇7583yd(パー72)

ドライビングレンジで、彼は誰よりも静かにプレーオフを待っていた。最終組でプレーしたリチャード・マケボイ(イングランド)が最終18番でバーディを決め、1打差で競り勝った「ポルシェヨーロピアンオープン」。先にホールアウトし、クラブハウスリーダーとして待っていた3人のうちのひとり、アレン・ヨーン(ドイツ)は難聴を抱えるアマチュアゴルファーだ。

2歳のころから聴覚が劣っていたヨーンは現在、障がいがない人の5%ほどしか聞こえない。ただし、10歳で始めたゴルフの腕は折り紙付き。米国のジョージア州立大を経て2009年に一度はプロ転向。その道は険しく、16年にアマチュアに戻った後、昨年のデフリンピック(ろう者ゴルファーの世界大会)で金メダルを獲得した。欧州ツアーには2年前のこの大会以来の出場だった。

普段はトレーニング器具などのセールスマンとして働きながら、所属するドイツ南西部バーデン・ヴュルテンベルク州のコースで腕を磨く。両耳に補聴器をつけ、相手の言葉を読み取るために口や表情の動きを注視する。キャディとのコミュニケーションも同様。ショットのときは手に残る感触で、弾道が分かるという。

最終日はフィールドでベストスコアとなる「67」をマーク。アマチュアのため約15万ユーロの賞金は手にすることができなかったが、「一緒に18ホールをたくさんの人が歩いてくれて、すごい雰囲気だった。最高の気分だった」と感無量の表情を見せた。

ハンディキャップは「僕の一部だと考えている」という30歳。「欧州ツアーの大会だから、もちろんものすごい自信になる」。もう一度プロの道を志す道もある。(ドイツ・ヴィンゼン/桂川洋一)

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