“アブダビマスター”のカイマーが首位に浮上
アブダビGCを得意とするマルティン・カイマーが2日連続の「66」を叩き出し、1打差の首位で「アブダビHSBC選手権」の週末へ突入することとなった。
過去10回の出場で、優勝3回、その他にもトップ3を2回記録しているドイツのカイマーが大会4勝目へ向け、通算12アンダーで慣れ親しんだリーダーボードのトップに立った。このまま日曜の午後にトロフィーを掲げることになれば、カイマーにとっては2014年の「全米オープン」以来の勝利となり、ヨーロピアンツアーの同一大会で4勝を挙げた選手として、タイガー・ウッズ、トム・ワトソン、ベルンハルト・ランガー、シャール・シュワルツェル、セベ・バレステロス、マーク・マクナルティ、ミゲル・アンヘル・ヒメネス、そしてサー・ニック・ファルドらそうそうたるメンバーの仲間入りをすることになる。
同じく2日目に「66」をマークしたスペインのラファ・カブレラベローは通算11アンダーの2位につけており、こちらは2012年の「オメガドバイデザートクラシック」以来となる勝利を目指している。通算10アンダーにタイのキラデク・アフィバーンラト、アイルランドのポール・ダン、そしてイングランドのトミー・フリートウッド。これを1打差で2014年の大会王者パブロ・ララサバル、「全英オープン」王者のヘンリック・ステンソン、昨季新人王のワン・ジョンフン、そしてティレル・ハットンが追う展開となっている。
スロースタートとなったカイマーは、パー5の8番ティに立った時点ではこの日のスコアを1オーバーとするも、同ホールのイーグルで一気に波に乗り、10番と11番で連続バーディを奪った。12番では今一度ボギーを叩くも、13番でバーディを奪ってバウンスバック。続く14番でチップインバーディを奪うと、16番でもバーディを奪った。
その後、カイマーはパー5の最終ホールでバーディを奪い、ツアー史にその名を刻むべく、絶好の位置で週末を迎えることとなった。「プッシュはせず、とにかく自分の一番好きなゴルフコースでのプレーを楽しもうとしているんだ」とカイマー。「パットが決まり始めれば、今日みたいに、その後は勢いに乗り、3つ4つとバーディを奪うことができるんだ。バックナインでのパーは2つだけだったね」。
「だから結局はプッシュしたわけだけど、プッシュすることにつけては経験豊富だからね。昨日より若干良いプレーができたように感じる。特にフロントナインがそうだったけれど、今日の方が、風があって難しかったね。昨日より少しだけショットが良かったし、昨日と同じようにいくつか長いパットが決まったね」。
12番でバーディを奪ったカブレラベローは、初日にダブルボギーを叩いた13番、そして15番、16番とバーディを奪ってスコアを伸ばすと、6番ではボギーを叩くも、その後、この日一番の見せ場を使った。パー3の7番で見事なティショットからバウンスバックのバーディをお膳立てすると、パー5の8番と最終ホールでもバーディを奪い、3連続バーディでこの日のラウンドを締めくくった。
木曜のスタートホールでボギーを叩いたフリートウッドは、その後の35ホールをノーボギーで回り、2日目は「67」をマークしてリーダーボードを駆け上がった。一方、ダンは1イーグル、5バーディ、1ボギーの「66」で2日目をラウンドした。上がり2ホールでバーディを奪ったアフィバーンラトは2日目「68」をマーク。パー3の全4ホールでバーディを奪ったスペインのララサバルは「67」をマークし、ノーボギーのワンも同スコアで2日目をラウンドした。
通算8アンダーには共に2日目を「65」で回った「UBS香港オープン」王者のサム・ブラゼルとイングランドのクリス・ペイズリーがつけており、その1打後方のグループには同じく「65」でラウンドしたオーストラリアのアマチュア、カーティス・ラック、オーストリアのベルント・ヴィースベルガー、そしてツアー23勝のリー・ウェストウッドらがつけている。