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下宿先で怠けて強制帰還 日本ジュニアを制した小斉平優和の開花

埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部で19日行われた「日本ジュニアゴルフ選手権」の最終日、男子15~17歳の部は小斉平優和(こさいひらゆうわ/茨城日本ウェルネス高3年)が通算7アンダーで優勝した。「最後がこれじゃ…」と苦笑いのダブルボギーでホールアウト。それでも2位に3打差の圧勝劇だった。

前日の雨天順延で36ホール短縮となり、スコア順のペアリング組み換えがなくなったため、優勝争いが把握しにくい状況だったが、「ある程度はわかっていた」とリードを自覚しながら通算9アンダーで最終9番を迎えた。1Wで放ったショットは木の真後ろに止まり、2打目は横に出すだけ。残り130ydからの3打目をPWでグリーン奥にこぼし、寄らず入らずでダブルボギーとした。

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身長180cmを少しすぼめ、「もう1つバーディを、と思ったらミスした」とため息交じりで振り返った言葉が、ふてぶてしく頼もしい。

父の影響で3歳のときに始めたゴルフは、「全国小学生ゴルフ大会」で2連覇するなどみるみる上達し、中学生時代にはプロツアー出場も果たし、注目を集めた。大阪府高槻市で生まれ育ったが、高校進学で環境を一新。通信制の日本ウェルネス高に入学し、校舎のある茨城県に下宿した。

つくば市のコースで同じ志の15人ほどと切磋琢磨する毎日、となる予定だった。だが、ノリの近い同年代が集まり、サボり癖が出た。起きる時間も遅くなり、練習量は激減。「遊んだというか…。怠けていましたね」と自ら振り返る状況に陥った。

察した父から帰省命令が出たのは、入学から1年も経たない高1の12月だ。下宿を引き払って、実家で再びゴルフ漬けの日々を過ごすようになり、目が覚めた。昨年の冬からは、プロも通うトレーニングスタジオにも通い始め、下半身中心に鍛え始めた。

それまで一般男性としても高めの20%以上あった体脂肪率は4~5%減少。筋力が増したことで平均飛距離は290ydまで10yd伸び、「ショットの安定性も増した」という。

昨年大会は1打及ばず2位。今年の「日本アマチュアゴルフ選手権」は3日目まで首位を守るが3位だった。“スーパー中学生”とも言われた当時のポテンシャルを開花し始めた実感は誰よりも本人にある。手にしたジュニアのタイトルを「嬉しいです」と照れくさそうに噛み締めていた。(埼玉県川越市/林洋平)

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