2023/03/28GDOEYE

ステップ史上最強女王・櫻井心那の“現在地”

◇国内女子◇アクサレディス in MIYAZAKI 最終日(26日)◇UMKCC(宮崎)◇6565yd(パー72) 「ビュンッ!」。大きい風切り音が鳴る。その素振りを見たギャラリーが驚嘆の声を上げた。 「レギュラーは予選通過がシビアで、大きいミスが命取りになる」。レギュラーツアーと下部ステップアップツアーの差をこう語るのは、昨季、ステップ史上初の年間5勝をマークして下部賞金女王に輝き、今季からレギュラーに本格参戦している櫻井心那(ここな)。 長崎県出身の19歳。2021年のプロテストで一発合格を果たし、同期には、すでにレギュラーで勝利を挙げている川崎春花や尾関彩美悠、佐藤心結らが名を連ねる。自...
2023/03/20GDOEYE

“30歳ルーキー”葭葉ルミが目指す大人のゴルフ「1打も無駄にできない」

◇国内女子◇Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント 最終日(19日)◇鹿児島高牧CC(鹿児島)◇6419yd(パー72) 「極力平常心というか、落ち着いて感情の起伏を出さないようにしたい。30歳になったので大人っぽいゴルフしたいと思ったが、相変わらずですね」 12日に30歳の誕生日を迎えた葭葉ルミは通算1オーバー54位で大会を終えた。初日「69」と好発進も、「74」「74」とスコアを落とした。自身が理想とする“大人”のゴルフとはならなかったようだ。 2012年のプロテストに合格し、16年「ニッポンハムレディスクラシック」でツアー初優勝。キャリア304試合を積み重ね、“新陳代謝”が激しい女子...
2023/03/13GDOEYE

池の水、ぜんぶは抜かない17番パー3 キーパーの苦労と沈んだ球の行方

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 最終日(12日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7275yd(パー72) TPCソーグラスが誇るアイランドグリーンが生まれたのは偶然か、それとも必然だったのか。話は40年以上前にさかのぼる。稀代のコース設計家のひとりとして知られたピート・ダイが当時のPGAツアーのコミッショナー、ディーン・ビーマンの命を受けてデザインしたスタジアムコース。17番(パー3)が実際につくられたのは設計プロセスの後期だった。 今ある17番の周辺は、もともとは他のホールを作るための土の掘り起こす場所だった。時間が経つにつれ、「これではずいぶん大き...
2023/03/13GDOEYE

涙をこらえて埋めたディボット 寺岡沙弥香が悩む優しさと弱さの境界線

◇アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権 最終日(12日)シンガポールアイランドカントリークラブ(シンガポール)◇6343yd(パー72) 「何年ゴルフ、やってんの…」と、涙をこらえながらディボットを埋める姿が印象に残った。3日目の3番ホール、寺岡沙弥香は同伴競技者の邪魔にならないようボールを拾い上げたがマークするのを忘れて1ペナルティを受けてしまった。「頭が空っぽ」と自分への怒りで頭は真っ白。それでも、手は無意識にポテトチップスの入れ物に伸びていた。 コンビニで買ったポテトチップスの缶には、目土が詰めてある。「今週は持ち歩ける目土袋がなくて。そのままにするのはイヤだから」と自前の目土...
2023/03/09GDOEYE

10年目の松山英樹 “LIVに対抗”PGAツアーの変革に何を思う

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前情報(8日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7275yd(パー72) PGAツアーのジェイ・モナハン・コミッショナーは7日、公式会見で2024年シーズンに行うスケジュールと数試合の競技形式の変更について説明した。それに先駆けて、クラブハウスで選手ミーティングを実施。参加した約50人の中には松山英樹もいた。 ツアーは来季、メジャー4大会、「ザ・プレーヤーズ選手権」、全3戦のプレーオフシリーズのほか、「ザ・ジェネシス招待」、「アーノルド・パーマー招待」、「ザ・メモリアルトーナメント」を含む8大会(正式決定は後日)を高い賞...
2023/03/06GDOEYE

「純粋にプライベートで」 “休養中”の有村智恵が見た開幕戦

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 最終日(5日)◇琉球GC(沖縄県)◇6560yd(パー72) 沖縄での開幕戦。初日のギャラリープラザでは有村智恵がグッズ販売に汗を流した。ツアー14勝の35歳は昨年、妊活のために一時休養を発表していた。 「純粋にプライベートでお手伝いに来ました」。琉球GCの特設ショップで、ベネチアンガラスの伝統技法で作られた美しいマーカーなどを販売。足を止めたファンに丁寧なセールストークを披露した。 出場しない女子ツアーの試合に来るのはアマチュアのとき以来。「ギャラリープラザ自体もそんなに来たことがなかった。選手それぞれのファンがいて、どんな楽しみ方をされているのか、...
2023/03/06GDOEYE

「いつか終わりは来る」 申ジエは仲間の“引退”に闘志を燃やす

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 最終日(5日)◇琉球GC(沖縄県)◇6560yd(パー72) 次々とツアーの第一線から去りゆく仲間に、34歳の申ジエ(韓国)は「自分の選手生命がいつまで続くか分からないけど、体をケアして強くしていかないといけない」と力を込める。2021年にキム・ハヌル、ペ・ヒギョン、22年には米ツアーが主戦場だったチェ・ナヨン、そして同い年のイ・ボミも今季限りでの日本ツアー引退を表明した。しかし、自分は昨年に手術した両肘がようやく回復してきたところだ。 「自分の同期や友達がどんどん引退してツアーを離れて行く。自分の体力も一年間維持するのに気を遣っていかなければいけない...