米国男子ツアー

全米オープン 注目の大穴選手/絶好調の今田竜二、欧州勢ではP.ケーシーに注目!

2008/06/02 09:00

2008年度のメジャー緒戦、マスターズは南アフリカの新鋭トレバー・イメルマンが制したということで、タイガー・ウッズの年間グランドスラムの夢は、来年以降に持ち越された。タイガーはマスターズが終了した2日後となる4月15日に、左膝の手術をして復帰戦が全米オープンとなる。大会前の優勝オッズを調べてみるとタイガーは1番人気で2.75倍。2番手は世界ランク2位のフィル・ミケルソンで8倍。昨年全英オープンでメジャー初勝利を飾ったパドレイグ・ハリントンが20倍、続いてジム・フューリックの22倍、セルヒオ・ガルシアが22倍、アダム・スコットは25倍となっている。

注目選手として真っ先に挙げたいのはやはり「AT&Tクラシック」で念願のツアー初優勝した今田竜二。今田にとっては今年の全米オープンが5度目の挑戦となる。昨年のオークモントでは2打足りずに予選落ちに終わってしまったが2006年には12位、2005年は15位と上位フィニッシュがある。そのほか記憶に新しいのは今シーズン1月末に今回開催コースとなるトレーパインズで行われた「ビュイックインビテーショナル」で単独2位フィニッシュ。優勝したタイガーとは8打差あったが、攻めのゴルフに徹して上がり2連続バーディは見事だった。

今シーズン好成績を収めている今田のショットデータを見てみるとフェアウェイキープ率ツアー119位、パーオン率82位となっている。決してショットに安定感のあるゴルフではないが、パーオンができずグリーンを外した時にパーを拾うリカバリー率が8位、平均パッティング8位と粘り強いゴルフを展開している。

全米オープンは「オールドマンパー」との戦いといわれるが、ボギーを最小限に抑えていけば十分チャンスはあるはず。今田の最終ラウンド平均ストローク68.43(ツアー2位)が示すとおり最終日の勝負強さも備えている。そんな今田の大会前の優勝オッズは大会出場選手中20番目となる66倍となっている。

もう一人大穴的な優勝候補として名前を覚えて欲しいのは、イングランドのポール・ケーシー。欧州ツアーでは8勝と実力者と知られているが、アメリカではまだ未勝利。昨年のオークモントでは2日目に「66」という好スコアを叩き出し最終日スタート時では十分優勝の狙える位置にいた(10位)。今年のマスターズ(11位)でも最終日スコアを落としてしまったが、優勝争いに絡みメジャー戦での経験を重ねてきている。ケーシーは身長は178cmと決して大きくはないが300ヤードを飛ばせるパワーも備えている。

昨年全米オープンで優勝したアンヘル・カブレラのような攻撃的なゴルフができる選手。欧州出身の選手の優勝は1970年のトニー・ジャクリン(イングランド)以来37年間出てきていないが、今年こそはとメジャー制覇に挑むケーシーに期待したい。世界ランク39位につけているP.ケーシーの大会前優勝オッズは80倍となっている。