年間王者に死角なし 数字が示すスコッティ・シェフラーの強さ
PGAツアーのプレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権」を制したスコッティ・シェフラーが、2年ぶり2度目の年間王者に輝いた。今季は20試合に出場して3勝、トップ10入りは13回を数え、トップ25を外したのはわずか1試合という抜群の安定感だった。生涯獲得賞金は1億3000万ドルを超え、長くトップだったタイガー・ウッズを抜き、歴代1位に立った。
なぜ、シェフラーはこれほど強いのか――。今季の主要スタッツをひも解くと、突出した武器を持ちながらも、弱点らしい弱点が見当たらないことがわかる。まず象徴的なのが、フィールドに対して1ラウンドでどれだけスコアを稼いだかを示す総合的な貢献度の指標『ストロークゲインド:トータル』だ。記録する「+2.249」は、2位マシュー・フィッツパトリックの「+1.359」を大きく引き離している。単純計算だと平均的な選手より1ラウンドで約2.25打、4日間では9打近く優位に立つことになる。
平均飛距離は312.7ydで35位、フェアウェイキープ率は63.94%で29位と圧倒的な数値というわけではないものの、2つの順位を合わせた「トータルドライビング」では3位につけている。
シェフラーの持ち味といえば飛距離以上にショットの精度だろう。パーオン率72.86%は堂々のツアー1位。グリーンを狙うショットでどれだけスコアに貢献したかを示す『ストロークゲインド:アプローチ・ザ・グリーン』も「+0.673」で2位と、グリーンをとらえる確率が高く、バーディチャンスを数多く演出していることになる。
攻めるだけでなく、パーオンできなかったホールでパー以上のスコアをマークするスクランブリングでも66.40%で1位につけている。グリーンを外しても簡単にはスコアを落とさない“耐えるゴルフ”でもフィールドトップというわけだ。
2022-23シーズン「-0.301」だった『ストロークゲインド:パッティング』は「+0.574」で6位、同シーズン「1.735」だった平均パット数も「1.694」で2位と数少ない課題だったグリーン上にも年々磨きがかかっている。
ティショット、アイアン、グリーン周り、そしてパッティングとほぼすべての局面でツアー上位に顔を出しているシェフラー。その強さの裏には、数字からも隙のなさがはっきりと表れている。